169.5万円。全国優良石材店の会(全優石)が加盟店でお墓を建てた818人に聞いた、2025年の墓石の平均購入額です。墓地を手に入れる費用は入っていません。
同じ調査の平均は2022年が169.3万円、2023年が170.7万円、2024年が171.0万円。4年続けて170万円前後にとどまっています。
出典: 全国優良石材店の会『お墓購入者アンケート調査』2022年・2023年・2024年・2025年
ただ、平均を知っても自分の見積書が高いのか安いのかは分かりません。値段を動かしているのは、形、石、区画の広さ、工事の条件、そして墓地そのものの代金です。見積書のどこを見れば比べられるのかを、数字と一緒に順に追っていきます。
「平均170万円」は、何を足した金額なのか
墓石の相場として出回る数字は、出どころによって中身が違います。代表的な二つの調査を並べると、こうなります。
| 調査 | 対象 | 平均額 | 含まれるもの |
|---|---|---|---|
| 全優石 2025年お墓購入者アンケート | 加盟石材店でお墓を建てた818人(2025年3〜5月、WEB) | 169.5万円 | 墓石の購入額。墓地取得費は除く |
| 鎌倉新書 第17回お墓の消費者全国実態調査 | 「いいお墓」経由で2025年にお墓を買った1,267件(2026年1月、ネット) | 一般墓152.0万円 | 公表文では内訳の定義を確認できず |
出典: 一般社団法人全国優良石材店の会『2025年お墓購入者アンケート調査』(2025年)/出典: 株式会社鎌倉新書『第17回 お墓の消費者全国実態調査』(2026年)
全優石の数字は、石材店で実際に墓石を建てた人の回答です。鎌倉新書の数字は、ポータルサイト経由で一般墓を選んだ人の平均で、前年は155.7万円でした。どちらも「全国のお墓の平均」ではありません。
編集部は、予算を考える出発点には全優石の数字を使い、そこに墓地代を別に足す考え方をとっています。墓石と墓地を分けて見積もっておくと、霊園を変えたときにどこが動いたのかが分かるからです。
もう一つ、同じ鎌倉新書の調査では、2025年に買われたお墓のうち一般墓は15.2%で、樹木葬(47.4%)が最も多い結果でした。石のお墓を建てる人は、いまや少数派になりつつあります。
出典: 株式会社鎌倉新書『第17回 お墓の消費者全国実態調査』(2026年)
4年間の平均はほとんど動いていない

グラフの縦軸を0から取ると、線はほぼ水平です。2022年は郵送、2023年以降はWEBと調べ方が変わっていますが、それでも差は2万円もありません。
石材の値上がりが話題になる年でも、平均がこれだけ安定しているのはなぜか。買う人が小ぶりな洋型を選ぶようになり、一基あたりの石の量が減っていることが効いている、と私たちはみています。形の割合の変化は次の章で見ます。
この平均を使うときに気をつけたいこと
全優石の調査には、読むときの前提が三つあります。
一つ目は、答えているのが全優石の加盟店で建てた人だけだということ。加盟店は全国およそ150社で、どの地域の店で建てた人が多いかによって平均は動きます。二つ目は回答数で、2023年は1,061人、2024年は888人、2025年は818人と、年ごとに少しずつ減っています。三つ目が、先ほど触れた調べ方の変更です。
出典: 一般社団法人全国優良石材店の会『2025年お墓購入者アンケート調査』(2025年)/出典: 同『2024年お墓購入者アンケート調査』(2024年)/出典: 同『2023年お墓購入者アンケート調査』(2023年)
だから、169.5万円を「この値段なら適正」という線として使うのは無理があります。編集部は、見積書が平均から大きく外れていたときに理由を聞くきっかけ、くらいに使うのがちょうどよいと考えています。
それでも石のお墓を選ぶ人は何を求めているのか。同じ2025年の調査で石のお墓を選んだ理由を見ると、「心を込めて供養するのにふさわしいから」が44.9%、「お墓参りに行きたいから」が37.7%でした。手を合わせに行く場所がほしい、という気持ちが値段の向こうにあるのが分かります。
出典: 一般社団法人全国優良石材店の会『2025年お墓購入者アンケート調査』(2025年)
和型・洋型・デザイン墓で、値段はどこまで違うか
全優石の2025年の調査では、新しく建てたお墓の半分以上がシンプルな洋型でした。形ごとの割合と平均額を、前年の値と並べます。
| 形 | 割合(2025年) | 平均額(2025年) | 平均額(2024年) |
|---|---|---|---|
| シンプルな洋型 | 51.6% | 160.3万円 | 167万円 |
| 伝統的な和型 | 28.5% | 182.8万円 | 168.7万円 |
| デザイン墓 | 15.2% | 189.7万円 | 192万円 |
出典: 一般社団法人全国優良石材店の会『2025年お墓購入者アンケート調査』(2025年)/出典: 同『2024年お墓購入者アンケート調査』(2024年)

2025年でいえば、洋型と和型の差は22.5万円。ところが2024年は1.7万円しか開いていませんでした。形そのものより、その年に回答した人がどんな大きさ・どんな石を選んだかで平均が揺れている、と読むのが自然です。
和型は棹石・上台・中台・下台と石を重ねるため、同じ区画でも石の量が増えます。洋型は横長の石を低く据えるので、石の量を抑えやすい形です。デザイン墓は加工の手間が値段に乗ります。
ここ10年の変化も大きい。2016年から2025年にかけて、和型は9.7ポイント減り、洋型は9.4ポイント増えました。
出典: 一般社団法人全国優良石材店の会『2025年お墓購入者アンケート調査』(2025年)
地域の平均は、年によって40万円以上動く
| 地域 | 2025年の平均 | 2024年の平均 |
|---|---|---|
| 九州 | 245.7万円 | 203.6万円 |
| 北海道 | 175万円 | 194.9万円 |
| 関東 | 166.9万円 | 171.4万円 |
| 中国 | 164.8万円 | 188.7万円 |
| 近畿 | 145.7万円 | 148.2万円 |
出典: 一般社団法人全国優良石材店の会『2025年お墓購入者アンケート調査』(2025年)/出典: 同『2024年お墓購入者アンケート調査』(2024年)
近畿が2年続けて最も安く、九州が最も高い。そこは共通しています。一方で九州は1年で42.1万円、中国は23.9万円も動きました。地域ごとの回答数は多くないので、自分の県の相場として使うには振れ幅が大きすぎます。
形の好みにも土地柄があります。2025年の調査で和型が多かったのは四国(90.9%)、中国(69.7%)、近畿(63.8%)。洋型は東京など1都3県で68.7%、東北で65.5%でした。北海道ではデザイン墓が33.3%を占めています。
出典: 一般社団法人全国優良石材店の会『2025年お墓購入者アンケート調査』(2025年)
和型が9割の四国は、香川県の庵治石の産地を抱える地域でもあります。土地の石と形の伝統を大事にしたい人は、香川県の神社・お寺のお寺の墓地を歩いてみると、地元の墓石の姿がよく分かります。
見積書に並ぶ項目と、工事費の中身
墓石の見積書は、石そのものの代金だけでできているわけではありません。主な項目と、それぞれで確かめたいことを一枚にしました。金額は石材店や区画の条件で大きく変わるため、ここでは載せていません。
| 項目 | 中身 | 見積書で確かめること |
|---|---|---|
| 石材代 | 棹石・台石・外柵などに使う石 | 石種名と産地が書かれているか |
| 加工代 | 切り出した石を形に仕上げる手間 | 研磨の面数、デザイン加工の有無 |
| 彫刻代 | 家名・戒名・家紋・建立者名 | 何文字まで含むか、追加の単価 |
| 付属品 | 花立・水鉢・香炉・墓誌・塔婆立て | どれが標準で、どれが追加か |
| 基礎工事費 | 地盤を掘ってコンクリートを打つ工事 | 基礎の厚さ、鉄筋の有無 |
| 据付工事費 | 石を運んで組み上げる工事 | 耐震施工(接着・金具)の方法 |
工事費は、墓地の場所で変わる部分が大きい項目です。山の斜面や細い通路の奥にある区画では、重機が入らず人力で運ぶことになり、その分が上乗せされます。
耐震施工は、いまでは見積書に当たり前のように並ぶ項目になりました。石と石を接着剤でとめるだけなのか、ステンレスの金具や芯棒を入れるのか。同じ「耐震」でも中身が違うので、方法を書面で出してもらうと比べやすくなります。
「一式」とは何が入っているのか
見積書に「墓石工事一式 ○○万円」とだけ書かれていることがあります。一式の中に外柵や墓誌、彫刻、基礎工事が入っているかどうかは、その一行からは読み取れません。
編集部は、一式の見積もりを受け取ったら、項目ごとに分けて出し直してもらうことをすすめています。分けてもらえない店とは、契約の段階で話がかみ合わなくなりがちです。
見積書で最低限そろえたいのは、①石種名と産地 ②石の寸法(棹石の幅・外柵の長さ) ③彫刻の文字数 ④基礎と耐震の工法 ⑤付属品の一覧 の5点。これがそろって初めて、2社の値段を同じ土俵で比べられます。
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墓石とは別に、墓地の代金がかかる
墓石の平均169.5万円には、墓地の使用料が入っていません。墓地は「買う」のではなく、使う権利を得る形が一般的で、その代金は霊園によって桁が変わります。
分かりやすいのが東京都の都立霊園です。2026年度の公募では、一般の墓所(一般埋蔵施設)の使用料は次のとおりでした。
| 霊園 | 面積 | 使用料 | 年間管理料 |
|---|---|---|---|
| 八柱霊園(千葉県松戸市) | 1.55〜5.90㎡ | 320,850〜1,221,300円 | 1,620〜4,860円 |
| 小平霊園 | 1.85〜6.00㎡ | 1,546,600〜5,016,000円 | 1,620〜4,860円 |
| 多磨霊園 | 1.70〜12.00㎡ | 1,567,400〜11,064,000円 | 1,620〜9,720円 |
| 染井霊園 | 1.50〜2.00㎡ | 2,467,500〜3,290,000円 | 1,620円 |
| 青山霊園 | 1.50〜6.40㎡ | 4,800,000〜20,480,000円 | 1,620〜5,670円 |
出典: 東京都建設局・東京都公園協会『令和8年度 都立霊園の使用者を募集します』(2026年5月25日)
同じ都立でも、青山霊園の最小区画は480万円、八柱霊園なら約32万円から。墓石の値段よりも、墓地の場所で総額が決まる典型です。申し込めるのは原則として都内に5年以上続けて住んでいる人で、八柱霊園は松戸市在住でも申し込めます。
芝生の区画(芝生埋蔵施設、4.00㎡)は、八王子霊園が1,284,000円、八柱霊園が968,000円でした。芝生型は背の低い洋型の墓石を置く前提の区画なので、和型を建てたい人には向きません。
出典: 東京都建設局・東京都公園協会『令和8年度 都立霊園の使用者を募集します』(2026年5月25日)
墓石と墓地を足すと、総額はどこまで開くか
ここまでの数字を足し算してみます。墓石は全優石の2025年平均169.5万円、墓地は都立霊園の一般埋蔵施設のいちばん小さい区画の使用料を使った、編集部の試算です。実際の墓石の値段は区画の広さで変わるので、あくまで目安として見てください。
| 想定 | 墓地使用料(最小区画) | 墓石(全国平均) | 合計の目安 |
|---|---|---|---|
| 八柱霊園で建てる | 約32.1万円 | 169.5万円 | 約201.6万円 |
| 小平霊園で建てる | 約154.7万円 | 169.5万円 | 約324.2万円 |
| 青山霊園で建てる | 480万円 | 169.5万円 | 約649.5万円 |
出典: 東京都建設局・東京都公園協会『令和8年度 都立霊園の使用者を募集します』(2026年5月25日)/出典: 一般社団法人全国優良石材店の会『2025年お墓購入者アンケート調査』(2025年)
八柱と青山では、墓石が同じでも総額に3倍以上の開きが出ます。墓石の値引き交渉で動くのはせいぜい数十万円ですから、総額を下げたいなら、墓地の場所から考え直すほうが効きます。
ここに毎年の管理料が加わります。都立霊園の一般埋蔵施設なら年1,620円から。民営霊園や寺院墓地では金額も払い方も違うので、契約前に年額と、払えなくなったときの扱いを確かめておきたいところです。
都内でお墓を考えている人は、東京都の神社・お寺の寺院墓地も候補になります。寺院墓地は入檀が条件になることがあるので、寺院墓地と檀家の関係や檀家をやめる手順と離檀料も先に読んでおくと、契約の前提がつかめます。
墓地を選ぶと、石材店が決まってしまうことがある
民営霊園や寺院墓地の一部では、墓石を建てられる石材店が霊園側で決められています。いわゆる指定石材店です。この場合、墓地を決めた時点で墓石の相見積もりはとれなくなります。
全優石の2025年の調査では、墓地と墓石を同時に新しく買った人が50.9%(寺院墓地17.8%、公営墓地13.8%、民営墓地19.3%)でした。半分の人は、墓地探しと墓石選びを同時に進めているわけです。
出典: 一般社団法人全国優良石材店の会『2025年お墓購入者アンケート調査』(2025年)
墓地を見学するときは、区画の値段と一緒に「石材店は自由に選べるか」「選べないなら何社から選べるか」を聞いてください。ここを聞き忘れると、比べる手段がない状態で墓石の値段を受け入れることになります。
石の種類と産地で迷ったら
墓石に使われる石は、ほとんどが御影石と呼ばれる花崗岩の仲間です。白っぽい石、灰色の石、黒い石があり、同じ色でも産地によって粒の細かさや硬さが違います。
国産では、香川県の庵治石や茨城県の稲田石などが知られています。稲田石の産地は笠間市で、笠間稲荷神社(茨城県笠間市)の門前町から遠くありません。茨城県の神社・お寺には、石の町らしく古い石造物の残る社寺もあります。
買った人は何を基準に石を選んだのか。全優石の2025年の調査で、墓石選びで重視したこと(複数回答)を見ると、価格が51.5%、石の色が40.7%、石の材質が35.3%、デザインのよさが27.4%でした。参考にした情報は、石材店のアドバイスが77.8%と飛び抜けていて、墓地でほかの墓石を見て参考にした人が36.1%でした。
出典: 一般社団法人全国優良石材店の会『2025年お墓購入者アンケート調査』(2025年)
8割近くが石材店の言葉を頼りにしている。だからこそ、言葉を確かめる手がかりを持っておきたいところです。
| 確かめること | なぜ必要か | 聞き方の例 |
|---|---|---|
| 石種名と産地 | 同じ「黒御影」でも産地で値段と質が違う | 「この石の名前と、採れた国・地域は?」 |
| 実物の見本 | 写真やカタログでは色味と粒が分からない | 「磨いた見本を見せてもらえますか」 |
| 吸水のしやすさ | 水を吸いやすい石は、汚れやひびが出やすい | 「この石の吸水率の資料はありますか」 |
| 加工した場所 | 石の産地と加工地が別のことがある | 「どこの工場で加工しますか」 |
国産か外国産かで迷う人は多いのですが、編集部はそこを最初の分かれ道にしなくてよいと考えています。それより、見積書に石種名がはっきり書かれているか、見本と同じ石で建ててもらえるか。外国産の石でも、ここが明らかなら比べられます。
逆に、石種名が「高級御影石」「特選本小松」のような言い方だけの見積書は要注意です。
石材店を比べるときに見るところ
値段のほかに、編集部が石材店を比べるときに見ているのは次の4つです。
- 見積書を項目ごとに分けて出してくれるか
- 図面(正面図・平面図)を契約前に出してくれるか
- 施工後の保証の中身と年数を書面で示すか
- その墓地で建てた実績があり、墓地の決まりを知っているか
保証は、石のずれや目地の割れ、基礎の沈みをどこまで直してくれるかが店によって違います。口頭の「何かあれば直します」では、10年後に担当者が替わったときに通じません。書面にしてもらえるかどうかで、店の姿勢はかなり見えてきます。
墓地での実績も軽く見ないでください。区画ごとの高さ制限や工事の届け出、通路の使い方など、その墓地ならではの決まりを知っている店のほうが、工事の当日にもめずに済みます。
予算120万円でも建てられる?価格帯の分布から考える
全優石の2025年の調査で、墓石の購入額が最も多かった価格帯は150万円以上200万円未満で20.3%。次が200万円以上300万円未満の18.7%、その次が120万円以上150万円未満の14.5%でした。
出典: 一般社団法人全国優良石材店の会『2025年お墓購入者アンケート調査』(2025年)
上位3つの価格帯を足すと53.5%。裏を返すと、半分近くはこの3つの外にいます。120万円より下で建てた人も、300万円を超えた人も、それなりにいるということです。
予算を抑えたいとき、効き目の大きい順に並べると次のようになります。順番は編集部の判断です。
- 区画を小さくする(石の量と外柵の長さが同時に減る)
- 形を洋型にする(石を重ねる段数が減る)
- 外柵を簡素にする、または外柵のない区画を選ぶ
- 彫刻や付属品を最初は最小限にして、あとで足す
2㎡ほどの小さな区画なら、プレート型や低い洋型も
都立霊園でいえば、雑司ケ谷霊園の区画は1.50〜1.70㎡、染井霊園は1.50〜2.00㎡でした。このくらいの広さだと、和型を三段に重ねると窮屈に見えることがあります。
出典: 東京都建設局・東京都公園協会『令和8年度 都立霊園の使用者を募集します』(2026年5月25日)
小さな区画では、低く横長の洋型や、地面に近い位置に石板を据えるプレート型のお墓が選ばれます。石の量が少ないぶん、値段も抑えやすい形です。ただし霊園によって墓石の高さや形に決まりがあるので、使用規則で認められている形かどうかを先に確かめてください。
石のグレードを下げるのは、その後で考えても遅くありません。石は建てたあとに替えられませんが、付属品や彫刻はあとから足せるからです。
一方で、そもそも石のお墓が必要か、から考え直す人も増えてきた。総額を比べるならお墓・埋葬の種類と費用、跡継ぎの心配があるなら樹木葬のデメリットと後悔しやすい場面や納骨堂の費用と種類、千葉県で永代供養ができるお寺が参考になります。お墓を持たない選び方には海洋散骨の費用と手順もあります。
見積もりから完成まで、どこで何を決めるか

つまずきやすいのは、見積もりと契約の間です。図面に書かれた寸法と見積書の寸法が合っているか、見本の石と見積書の石種名が同じか。この2点を契約の前に照らし合わせてください。
彫刻の文字は、加工に入る前に原稿で確かめます。戒名や没年月日を一文字でも間違えると、彫り直しは簡単ではありません。お寺から授かった戒名は、位牌や過去帳と同じ表記にそろえます。
位牌の準備がまだなら位牌の作り方と費用を、納骨を法要と合わせるなら三回忌のお布施と服装もあわせて確認しておくと、日取りを決めやすくなります。
完成したら、開眼供養(魂入れ)を行ってから納骨するのが一般的です。お布施は墓石の見積書には入らないので、お寺と別に相談します。
建てたあとにかかるお金
墓石は建てて終わりではありません。あとから出てくる費用を、ざっと挙げておきます。
| 費用 | いつかかるか | メモ |
|---|---|---|
| 年間管理料 | 毎年 | 都立霊園の一般埋蔵施設は年1,620円から |
| 追加の彫刻 | 納骨のたび | 墓誌や棹石の側面に戒名・没年を彫る |
| 修繕・清掃 | 数年〜十数年ごと | 目地の補修、石のずれ直し、苔や汚れ落とし |
| 法要のお布施 | 開眼供養・年忌 | 墓石の見積書には入らない |
出典: 東京都建設局・東京都公園協会『令和8年度 都立霊園の使用者を募集します』(2026年5月25日)
追加の彫刻は、最初の契約で「次に彫るときの単価」を聞いておくと安心です。同じ店に頼むことがほとんどなので、建てるときに値段を確かめておくほうが話が早い。
契約前に引っかかったら
強い勧誘で急いで契約させられそうになった、説明と違う工事をされた。そうした困りごとは、消費者ホットライン「188」で近くの消費生活センターにつながります。
出典: 消費者庁『消費者ホットライン』
細かい疑問に答えます
- Q生前に墓石を建てると、相続税は安くなりますか?
- A
墓地や墓石は、相続税がかからない財産です。国税庁は、墓所・霊びょう・祭具などを非課税の財産に挙げています。ただし、商品として扱われるものや投資目的のものは対象外とされています。個別の扱いは税務署や税理士に確かめてください。
出典: 国税庁『No.4108 相続税がかからない財産』
- Q見積もりは何社からとればいいですか?
- A
編集部の考えは2〜3社。1社だけでは高いか安いかの物差しがなく、4社を超えると内訳をそろえて比べる手間が重くなります。墓地に指定石材店があるときは、その中で比べることになります。
- Q古いお墓の墓石を建て替えるときも、同じくらいの費用ですか?
- A
新しく建てる費用に加えて、古い墓石を撤去して処分する費用がかかります。撤去の手順や費用の考え方は、墓じまいと共通する部分が多いので、墓じまいの記事もあわせて読んでみてください。
関連: 墓じまいの費用と手順
- Q誰のために墓石を建てる人が多いのですか?
- A
全優石の2025年の調査では、ご両親のためが37.3%で最も多く、ご夫婦(本人と配偶者)のためが25.2%、ご先祖様のためが17.6%でした。自分自身のために建てた人は5.0%です。
出典: 一般社団法人全国優良石材店の会『2025年お墓購入者アンケート調査』(2025年)
- Q棹石に彫る文字は、家名でなくてもかまいませんか?
- A
かまわない墓地がほとんどです。洋型のお墓では「和」「ありがとう」「やすらぎ」のような言葉や、好きな絵柄を彫る人もいます。ただ、寺院墓地では宗派の題目や名号を刻む習わしがあったり、霊園の使用規則で表現に決まりがあったりします。文字を決める前に、墓地の管理者に一度確かめてください。文字数が増えれば彫刻代も上がるので、見積もりの段階で原稿を渡しておくと値段がぶれません。
- Q都立霊園の墓所に当選したら、墓石はどこで頼めばいいですか?
- A
まず、当選後に届く書類と「申込みのしおり」で、墓石の大きさや建て方の決まりを確かめてください。その条件を石材店に見せてから見積もりを頼むと、手戻りがありません。
見積書を手にしたときの判断の目安
全優石の平均は約170万円。この数字を、墓地代を除いた墓石だけの物差しとして使い、自分の見積書が上か下かを見ます。
上回っていたら、まず区画の広さと形を確かめる。下回っていたら、外柵・基礎・耐震・彫刻のどれかが抜けていないかを確かめる。値段の差は、たいていこのどちらかで説明がつきます。
説明がつかない差が残ったときは、契約を急がないことです。
お墓の費用を比べて決めたい方へ(PR)
墓石の価格は石材店によって差があります。複数の石材店から無料で見積もりを取り、内容と金額を比べてから決めると安心です。
デザインから選びたい方は VR展示場で墓石デザインを見られる【石屋千鳥】
も参考になります。
樹木葬・永代供養・納骨堂の違いと相場は お墓・埋葬の種類と費用相場 にまとめています。
参考・出典
- 一般社団法人全国優良石材店の会『2025年お墓購入者アンケート調査』(2025年) https://kyodonewsprwire.jp/release/202509034512
- 同『2024年お墓購入者アンケート調査』(2024年) https://kyodonewsprwire.jp/release/202408154966
- 同『2023年お墓購入者アンケート調査』(2023年) https://kyodonewsprwire.jp/release/202309038863
- 同『2022年版 お墓購入者アンケート調査』(2022年) https://kyodonewsprwire.jp/release/202208225340
- 一般社団法人全国優良石材店の会 公式サイト https://www.zenyuseki.or.jp/
- 株式会社鎌倉新書『第17回 お墓の消費者全国実態調査』(2026年) https://www.kamakura-net.co.jp/newstopics/12153/
- 東京都建設局・東京都公園協会『令和8年度 都立霊園の使用者を募集します』(2026年5月25日) https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/05/2026052511
- 国税庁『No.4108 相続税がかからない財産』 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4108.htm
- 消費者庁『消費者ホットライン』 https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/
参照日: 2026年11月1日

