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米沢市のお寺一覧と宗派|曹洞宗56か寺・上杉家ゆかりの寺・観音9札所

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米沢の寺といえば、まず上杉家の菩提寺が思い浮かびます。観光で来た人は上杉家の寺だけを見て帰りがちですが、法事の相談先や実家の菩提寺を探している人にとっては、むしろ街なかの小さなお寺のほうが気になるはずです。

曹洞宗・浄土宗・日蓮宗がそれぞれ公開している寺院検索を米沢市で引くと、合わせて70か寺。そのうち56か寺が曹洞宗でした。

宗派ごとの寺の数と町ごとの集まり方、上杉家ゆかりの寺の拝観情報、置賜三十三観音の札所、墓地や供養を相談するときの順番を、宗派の公式サイトと米沢市の観光団体の情報だけで組み立てています。

城下町の寺は、上杉家と一緒に越後から来た

米沢の寺を語るとき、上杉家の移封は外せません。春日山林泉寺は、もとは越後・春日山にあった寺で、上杉景勝が1617年に今の場所へ建てました。直江兼続とお船の方の墓、景勝の正室・菊姫の墓もここにあります。出典: 米沢観光ナビ(米沢観光コンベンション協会)各スポットページ(2026年)『春日山林泉寺』

翌1618年には、兼続が禅林寺という名の寺を開きました。現在の法泉寺です。寺の中に藩士の子弟のための学問所「禅林文庫」を置き、のちに上杉鷹山が創った藩校・興譲館へ受け継がれたと伝わります。出典: 米沢観光ナビ(米沢観光コンベンション協会)各スポットページ(2026年)『法泉寺』

藩主の墓所である上杉家廟所には、謙信を中心に11代斉定までの廟屋が並びます。明治6年に米沢城が解体され、城内にあった謙信の遺骸は明治9年に御廟所へ移されました。出典: 米沢観光ナビ(米沢観光コンベンション協会)各スポットページ(2026年)『上杉家廟所』

このとき城内の御堂にあった銅造の毘沙門天立像も、廟所の隣にある法音寺へ移っています。像は春日山城の毘沙門堂の本尊とされ、昭和3年には高村光雲が修理しました。2022年に山形県の有形文化財に指定されています。出典: 山形県『県指定有形文化財の指定 銅造毘沙門天立像』(2022年)

つまり米沢では、寺の由来をたどると、たいてい上杉家の誰かに行き当たります。

上杉家廟所(米沢市御廟)。謙信を中心に歴代藩主の廟屋が並ぶ
上杉家廟所(米沢市御廟)。謙信を中心に歴代藩主の廟屋が並ぶ 写真: 掬茶 / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)
上杉家と米沢の寺(米沢観光ナビ・山形県資料・各寺の公式サイトより)
  • 806年
    笹野観音の開基と伝わる年
    大同元年、徳一上人の開基と伝えられる
  • 853年
    普門院の創立
    仁寿3年、英慶法印が創立(普門院公式)
  • 1617年
    春日山林泉寺を現在地に建立
    上杉景勝が越後から移す
  • 1618年
    直江兼続が禅林寺(法泉寺)を創建
    学問所「禅林文庫」を開く
  • 1796年
    普門院の本堂を再建
    鷹山が恩師・細井平洲を迎えた寺
  • 1843年
    笹野観音の観音堂を再建
    天保14年。現在の堂宇
  • 1876年
    謙信の遺骸を御廟所へ
    1873年の米沢城解体に伴う。毘沙門天像も法音寺へ
  • 1935年
    普門院が国の史蹟に
    「上杉治憲公敬師郊迎跡」として指定

宗派別に数えると、曹洞宗が8割

米沢市の寺院を宗派の側から数えてみました。使ったのは各宗派が自ら公開している寺院検索です。寺の名前ではなく住所が米沢市になっている寺を拾っています。

宗派米沢市の寺院数調べた資料主なお寺
曹洞宗56曹洞禅ナビ 寺院検索春日山林泉寺・長泉寺(城南)・東源寺・昌傳庵・常慶院
浄土宗10浄土宗 寺院検索極楽寺・西蓮寺・大正寺・龍泉寺・欣浄院
日蓮宗4日蓮宗全寺院マップ善立寺・妙円寺・日朝寺・玉泉寺(窪田町)
合計(3宗派)70——
出典: 曹洞宗『曹洞禅ナビ』寺院検索(2026年10月5日取得)、浄土宗『寺院検索 米沢市』、日蓮宗『日蓮宗全寺院マップ 米沢市』(2026年11月2日確認)を和めぐりが集計。真言宗・浄土真宗・臨済宗ほかは、宗派側で市町村別に引ける一覧を確認できなかったため数えていない
米沢市の寺院数(宗派の寺院検索で住所が米沢市のもの)
出典: 曹洞禅ナビ・浄土宗寺院検索・日蓮宗全寺院マップを和めぐり集計(2026年10〜11月)

3宗派の70か寺のうち、曹洞宗が56か寺。8割を占めます。林泉寺が曹洞宗であることを考えると、藩主家の宗旨に沿って寺が増えていった城下町らしい構成です。曹洞宗の寺は山形の曹洞宗のお寺一覧でも県全体から整理しています。

一方で、この表に真言宗が入っていない点には注意が必要です。

米沢には真言宗の寺も確かにあります。普門院は公式サイトで真言宗と明記しており、笹野観音(幸徳院笹野寺)も「真言宗長命山幸徳院笹野寺」と名乗っています。ただ、真言宗は派が分かれていて、米沢市だけを引ける一覧が見当たりませんでした。浄土真宗も事情は同じです。山形県内の本願寺派・大谷派の違いは山形県の浄土真宗のお寺にまとめてあります。出典: 普門院 公式サイト・笹野観音 公式サイト

同じ名前の寺が別の場所にあるのも米沢らしいところです。曹洞宗の一覧だけで「長泉寺」が城南と李山に、「正福寺」が春日と六郷町に一つずつあります。電話や郵送で問い合わせる前に、住所まで照らし合わせてください。

相生町と大町に寺が固まっている理由を、住所から見る

70か寺の住所を町名ごとに並べると、偏りがはっきり出ます。

町名寺の数宗派の内訳主なお寺
相生町10曹洞宗4・浄土宗4・日蓮宗2正円寺・高岩寺・真福寺・正泉寺・極楽寺・欣浄院・寿泉寺・福寿院・日朝寺・善立寺
中央6曹洞宗5・浄土宗1東源寺・透林寺・転輪寺・禅透院・天正寺・西蓮寺
六郷町6曹洞宗6龍泉寺・高圓寺・正福寺・長善寺・宝龍寺・桐原寺
大町4丁目5曹洞宗2・浄土宗2・日蓮宗1海應院・茂林寺・大正寺・龍泉寺・妙円寺
城南5丁目3曹洞宗3長泉寺(城南)・照陽寺・常安寺
李山3曹洞宗3長泉寺・宝善寺・正慶庵
出典: 曹洞宗『曹洞禅ナビ』寺院検索(2026年10月5日取得)、浄土宗『寺院検索 米沢市』、日蓮宗『日蓮宗全寺院マップ 米沢市』(2026年11月2日確認)を和めぐりが集計。住所の町名で数えた。龍泉寺は曹洞宗(六郷町)と浄土宗(大町)に別々にある

相生町には、宗派の違う寺が7丁目の100番台の番地に並んでいます。欣浄院が7-102、寿泉寺が7-106、日朝寺が7-109、善立寺が7-113。歩いて数分の範囲に、浄土宗と日蓮宗の寺が交互に建っている計算です。

城下町の寺町として整えられた一角なのかどうか、米沢市の公式資料では今回確かめられませんでした。だから、ここでは住所がそう並んでいる、という事実だけを示しておきます。

編集部としては、この一角を歩くなら朝がいいと考えています。法事や葬儀で境内が使われていることもあり、静かな時間帯のほうがお互いに気を遣わずに済むからです。檀家でない寺の境内に入るときは、山門で一礼し、本堂の前で手を合わせるところまでにとどめるのが無難でしょう。作法の細かい点はお寺の参拝作法に書きました。

春日山林泉寺の場所(米沢市林泉寺1-2-3)

上杉家ゆかりの寺を回る前に、料金と冬の休みを確かめる

観光で訪ねる人が多い寺について、米沢観光ナビと各寺の公式サイトに出ている拝観の条件を並べました。冬の扱いが寺ごとに違うので、11月下旬以降に行く人は特に見てください。

お寺・史跡拝観時間・料金冬の扱い・注意宗派
春日山林泉寺9:00〜17:00/境内100円・堂内300円(水曜・お盆期間は休み)12月1日〜3月31日は堂内拝観を休止曹洞宗
上杉家廟所9:00〜17:00/大人500円・高大生300円・小中生100円定休日なし(観光ナビ)—(法音寺が隣接)
法泉寺米沢観光ナビに料金・時間の記載なし訪問前に電話(0238-23-4515)確認できず
普門院記載なし12月1日〜4月中旬は参拝・見学休み。拝観は必ず電話で真言宗
笹野観音(幸徳院笹野寺)記載なし/駐車場50台1月17日の初十七堂祭で火渡り真言宗
堂森善光寺記載なし/駐車場あり6月4日に前田慶次の供養祭確認できず
出典: 米沢観光ナビ『春日山林泉寺』『上杉家廟所』『法泉寺』『普門院』『笹野観音 幸徳院』『堂森善光寺』、林泉寺 公式「拝観案内」(2026年11月確認)

林泉寺の堂内料金は、公式サイトの拝観案内の中に300円と400円の両方の表記がありました。どちらが今の料金か、ここでは決めきれません。受付で確かめるつもりで、小銭を多めに持っていくと安心です。出典: 春日山林泉寺 公式「拝観案内」

普門院は、上杉鷹山が恩師の細井平洲を城外まで出迎え、この寺で休ませた場所です。そのとき使われた部屋が残り、昭和10年に国の史蹟になりました。寺は仁寿3年(853年)の創立、今の建物は寛政8年(1796年)の再建と公式サイトにあります。冬は雪で閉じるため、訪ねるなら春から秋に。出典: 米沢観光ナビ『普門院』、普門院 公式サイト

万世町の堂森善光寺は、前田慶次が晩年に庵を構えたと伝わる堂森にあり、境内に慶次の供養塔が立ちます。見返り阿弥陀如来と呼ばれる阿弥陀如来立像は県の有形文化財。あじさいの寺としても地元で知られています。出典: 米沢観光ナビ(米沢観光コンベンション協会)各スポットページ(2026年)『堂森善光寺』

寺ではありませんが、上杉家の流れで回るなら上杉神社と松岬神社も外せません。正月の参拝先としての様子は山形の初詣2027に載せています。

御朱印帳・参拝グッズを探す

お寺用・神社用の使い分けや選び方は本文で解説しています。

置賜三十三観音のうち9札所が米沢市内にある

米沢の寺めぐりには、もうひとつの軸があります。置賜三十三観音です。山形県置賜総合支庁の広報紙によると、直江兼続の後室・お船の方が観音を篤く信仰し、領内に霊場を定めたのが始まりと伝えられています。県内には置賜・最上・庄内の三つの三十三観音があり、あわせて「出羽百観音」と呼ばれます。出典: 山形県置賜総合支庁『おきたま No.165』(2019年)

札所観音堂観音堂の所在地和めぐりの社寺ページ
第1番上小菅観音広幡町上小菅上小菅観音
第15番火の目観音本町弥勒院 火の目観音堂
第19番笹野観音笹野本町笹野観音(幸徳院笹野寺)
第21番小野川観音小野川町宝珠寺(小野川)
第23番川井観音川井—
第24番桑山観音万世町桑山—
第25番赤芝観音赤芝町龍性院(赤芝観音)
第26番遠山観音遠山町—
第33番戸塚山観音浅川戸塚山
出典: 山形県置賜総合支庁『おきたま No.165』(2019年)。( )内は観音堂の所在地で、管理寺や朱印所は別の場所の場合があると同紙に注記がある

9札所の中でいちばん名が知られているのは、第19番の笹野観音でしょう。大同元年(806年)に徳一上人が開いたと伝わり、本尊は千手千眼観世音菩薩。今の観音堂は天保14年(1843年)の再建です。毎年1月17日の初十七堂祭では行者や信者が火渡りを行い、笹野一刀彫の市が立ちます。出典: 米沢観光ナビ(米沢観光コンベンション協会)各スポットページ(2026年)『笹野観音 幸徳院』

観音札所でいただく御朱印は、観音堂の前ではなく管理しているお寺や近くの家で受けることがあります。上の表の住所に着いても誰もいない、ということは珍しくありません。

だから札所めぐりの朱印は、前もって置賜三十三観音札所会の案内で朱印所を確かめてから出かけるのが確実です。御朱印帳の扱いや初穂料(納経料)の渡し方は御朱印のもらい方とマナーを、県内のほかの御朱印は山形の御朱印めぐりを参考にしてください。

札所の御開帳は毎年ではありません。置賜三十三観音は2019年に御開帳があり、庄内・置賜・最上が1年ずつ順番に行うと県の広報紙にあります。ふだんは厨子の扉が閉じている観音も多いので、仏像を拝みたい人は御開帳の年を待つのも一つの手です。

お墓や永代供養を米沢で相談するなら、この順番で

米沢市内のお寺に墓地や供養を相談したい、という人もいるはずです。公式サイトで条件を出している寺は多くありません。数少ない例が林泉寺で、墓地を一区画(5尺×6尺)30万円から受け付けていると案内しています。詳細は寺への問い合わせです。出典: 春日山林泉寺 公式「墓地をお求めの方に」

このほか、林泉寺は毎週日曜の朝6時から8時半まで参禅会を開いていて、会費は1か月500円です。檀家でなくても寺と関わりを持てる入り口として、私たちはこうした会を勧めたいと考えています。墓地の話をいきなり切り出すより、住職と顔を合わせてからのほうが話が早いからです。出典: 春日山林泉寺 公式「お知らせ」

米沢市内のお寺に墓地・供養を相談するときの順番(和めぐり作成)
米沢市内のお寺に墓地・供養を相談するときの順番(和めぐり作成)

順番の最初に「宗派を確かめる」を置いたのは、宗派が違うと読むお経も戒名の付け方も変わるからです。曹洞宗の家なら56か寺、浄土宗なら10か寺、日蓮宗なら4か寺が米沢市内の候補になります。寺院墓地に入ると檀家としての付き合いが生じるのが一般的で、その中身は寺院墓地と檀家の関係で説明しました。

跡継ぎがいない、子どもに負担をかけたくない、という事情なら、永代供養墓や樹木葬も選択肢です。県内の受け入れ先と費用は山形で永代供養ができるお寺と費用相場と山形県の樹木葬ができるお寺・霊園に一覧があります。

米沢のお寺について、よく聞かれること

Q
米沢市にお寺は全部でいくつありますか?
A

市内のすべての寺を一つの公的な一覧で数えた資料は、今回見つけられませんでした。宗派が公開している寺院検索では、曹洞宗56・浄土宗10・日蓮宗4の計70か寺が米沢市にあります。これに真言宗・浄土真宗・臨済宗ほかの寺が加わります。

Q
上杉謙信のお墓はどこですか?
A

米沢市御廟の上杉家廟所です。米沢城内に安置されていた謙信の遺骸は、明治9年に御廟所へ移されました。拝観は9時から17時、大人500円と米沢観光ナビにあります。

Q
直江兼続のお墓は林泉寺と法泉寺のどちらですか?
A

墓があるのは春日山林泉寺です。法泉寺は兼続が1618年に創建した寺で、学問所の禅林文庫を開いた場所です。どちらも米沢の市街地にあります。

Q
冬でも拝観できますか?
A

林泉寺は12月1日から3月31日まで堂内の拝観を休み、普門院は12月から4月中旬まで参拝と見学を休みます。上杉家廟所は観光ナビ上は定休日なしですが、雪の日は足元が悪いので、事前に問い合わせてから出かけると確実です。

Q
檀家でなくても御朱印をいただけますか?
A

御朱印は檀家かどうかに関係なく受けられるのが一般的です。ただ、米沢市内の寺で御朱印の受付時間を公式に出しているところは、今回確認できた範囲ではありませんでした。法要中は対応できないこともあるので、電話で一言聞いてから訪ねると行き違いがありません。

御朱印帳・参拝グッズを探す

お寺用・神社用の使い分けや選び方は本文で解説しています。

県内のほかの市も、同じ物差しで

山形県内のお寺は、市ごとに宗派の偏りがかなり違います。山形市のお寺一覧では観光協会のデータから134件を、鶴岡市のお寺一覧では善寳寺や出羽三山の寺院を中心に整理しました。県全体の社寺は山形県の神社・お寺一覧から探せます。

米沢市内の神社では白子神社や甲子大黒天本山のページもあります。

参考・出典

参照日: 2026年11月2日(曹洞禅ナビのみ2026年10月5日)

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全国の神社・お寺のデータベースを運営し、御朱印・参拝作法・年中行事・お墓・葬儀のマナーを、神社本庁・各宗派・寺社公式・自治体の情報にもとづいて解説しています。

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