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除夜の鐘をつけるお寺 東京・千葉9か所|整理券と時間帯で選ぶ

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池上本門寺は先着600名、新井薬師は108名まで1,000円、中山法華経寺は先着約1,000名。東京と千葉で「誰でも撞ける」と案内している寺の数字を並べると、鐘をつけるかどうかは寺の大きさより、到着時刻と並び方で決まることが分かります。

整理券を配る寺、並んだ順に撞く寺、夕方に鐘を開放する寺。やり方は寺ごとにまるで違います。

2026年の大晦日の案内は、10月の時点ではまだどの寺も出していません。手がかりになるのは、各寺の公式ページと、自治体・観光協会が載せている例年の案内。その中から9か所を拾い、時間帯で分けて並べました。出かける前には、12月に出る今年の案内を必ず見直してください。

夕方・23時台・年明け、撞ける時間で3つに分かれる

除夜の鐘は「深夜0時前後」と思われがちですが、東京・千葉の寺の案内を読み比べると、撞ける時間は大きく3つの型に分かれます。子ども連れか、初詣まで続けたいか、終電を気にするか。誰と行くかで選ぶ型が変わります。

時間帯主な寺向いている人
夕方(16時台)天妙国寺(品川区)の年送りの鐘小さな子ども連れ・夜更かしできない家族
23時台に始まる池上本門寺・新井薬師・養玉院如来寺・那古寺・清水寺(いすみ市)・中山法華経寺年をまたいで撞きたい人
年明け0時から品川寺(品川区)そのまま初詣まで続けたい人

出典: 池上本門寺『年間行事』、新井薬師梅照院『年末年始』、しながわ観光協会『品川区の「除夜の鐘」』、千葉県公式観光サイト ちば観光ナビ『千葉の初詣スポット2026』(いずれも例年・前年の案内)

東京・千葉で除夜の鐘をつく寺の選び方(例年の案内から作成)
東京・千葉で除夜の鐘をつく寺の選び方(例年の案内から作成)

編集部の考えでは、初めて行くなら整理券のある寺が気楽です。列に並んでも撞けるかどうか分からない、という不安がないからです。反対に「撞けなくても、鐘の音を聞きながら年を越せればよい」という人には、先着順の寺の行列の空気もまた大晦日らしい体験になります。

東京で撞ける寺、5か所の例年の案内

寺(区)始まる時刻整理券・人数鐘つきの志納
池上本門寺(大田区)整理券は23時から配布鐘楼前で整理券・先着600名公式ページに記載なし
新井薬師(梅照院)(中野区)23時45分頃〜元日2時予約なし・当夜の先着順108名まで1,000円(限定御守)、以降500円
品川寺(品川区)元日0時〜1時30分頃なるべく全員が撞けるよう人数を調整記載なし
養玉院如来寺(品川区)23時45分頃〜順に撞ける記載なし
天妙国寺(品川区)16時〜17時に受付並んだ人は全員(年送りの鐘)記載なし

出典: 池上本門寺『年間行事』、新井薬師梅照院『年末年始』、しながわ観光協会『品川区の「除夜の鐘」』(2024年追記)

池上本門寺:23時の整理券がすべて

日蓮宗の大本山、池上本門寺は、12月31日の午後11時から鐘楼前で整理券を配ると案内しています。枠は先着600名。600という数は、都内で一般に開放している寺の中でも大きい部類です。

ただ、整理券は配布が始まった時点で列ができているもの。編集部としては、23時ちょうどに着く計画ではなく、もっと早めに鐘楼の近くにいる段取りをすすめます。初めての境内で、着いてから鐘楼を探していると、そのぶん列の後ろに回ることになるからです。

同じページには「諸般の事由により行事の日程等が変更される場合があります」との注意書きがあります。出典: 池上本門寺『年間行事』

新井薬師:108人目までは限定のお守り付き

中野区の新井薬師(梅照院)は、大晦日の午後11時45分頃から元日の午前2時まで鐘を開放しています。予約は受けておらず、当夜に並んだ順です。志納は一人一打で、108名までが1,000円と限定の御守、109名以降は500円。並んでいても午前2時で終わると明記しているので、遅く着く人は注意がいります。

出典: 新井薬師梅照院『年末年始』

108という区切りは、煩悩の数とされる108回にあわせたもの。由来の説は一つではなく、その話は除夜の鐘はなぜ108回?にまとめました。

品川区の3か寺:夕方と年明けを組み合わせられる

品川区は、しながわ観光協会が区内の除夜の鐘を毎年まとめていて、読み比べがしやすい地域です。

京急青物横丁駅から歩いて数分の範囲に、天妙国寺と品川寺が並びます。天妙国寺は2022年から、除夜の鐘に代えて夕方に「年送りの鐘」を撞く形にしました。受付は16時から17時で、その間に並べば檀家でなくても全員撞けます。17時で受付を締め切るので、遅れないことだけが条件です。

品川寺は12月31日の23時からお焚き上げを行い、元日の0時から1時30分頃まで鐘を撞かせています。明暦3年(1657年)に造られた大梵鐘は、慶応年間に海外へ持ち出され、スイスのジュネーブで見つかって昭和5年に戻ってきた「洋行帰りの鐘」。戻ったことにかけて「かねかえる」と縁起をかつぐ人が訪れるそうです。

西大井の養玉院如来寺は、12月31日の23時45分頃から順に撞けます。一方、新馬場の東海寺は品川区の有形文化財の梵鐘を持つ寺ですが、一般の鐘撞きはいま行っていません。出典: しながわ観光協会『品川区の「除夜の鐘」』(2018年公開・2024年追記)

池上本門寺の境内。大晦日の夜は鐘楼前に整理券の列ができる
池上本門寺の境内。大晦日の夜は鐘楼前に整理券の列ができる 写真: ペン太 / Wikimedia Commons(CC BY 2.5)

増上寺は「聞く」寺

港区の増上寺も、深夜0時に除夜の鐘を鳴らすと年間行事に載せています。ただし公式の案内には、一般の参拝者が撞けるかどうかの記載がありません。大殿は大晦日の終日から参拝でき、元旦0時からは新年最初の法要である修正会が始まります。東京タワーを背にした鐘の音を聞き、そのまま初詣を済ませる。そういう過ごし方に向いた寺です。出典: 増上寺『年間の行事』

御朱印帳・参拝グッズを探す

お寺用・神社用の使い分けや選び方は本文で解説しています。

千葉は北西部の大本山と、房総の小さな寺

千葉県の公式観光サイト「ちば観光ナビ」は、初詣の特集の中で除夜の鐘を撞ける寺を紹介しています。県内でも、都心から電車で行ける市川市と、車がほぼ前提になる房総では、行き方がまるで違います。

寺(市)時刻・方式人数・特典最寄り駅から
中山法華経寺(市川市)大晦日、鐘楼堂で先着約1,000名京成中山駅 徒歩5分/JR下総中山駅 徒歩10分
那古寺(館山市)大晦日23時過ぎから先着108人に記念の絵馬(事前申込制になる可能性あり)JR那古船形駅 徒歩15分
清水寺(いすみ市岬町鴨根)23時35分頃から先着順記載なしJR長者町駅 徒歩約50分
飯縄寺(いすみ市岬町和泉)大晦日の夜一般参拝客も撞けるJR太東駅 徒歩約35分

出典: 千葉県公式観光サイト ちば観光ナビ『千葉の初詣スポット2026』

中山法華経寺:千葉で一番行きやすい

市川市の中山法華経寺は鎌倉時代に開かれた日蓮宗の大本山で、祖師堂や五重塔などの重要文化財が残ります。ちば観光ナビによると、大晦日は鐘楼堂で除夜の鐘を撞くことができ、先着約1,000名の枠を目当てに長い列ができるとのこと。三が日には新年特別祈祷会も行われます。

京成中山駅から徒歩5分という近さは、東京側から来る人にとって大きな利点です。JR総武線の下総中山駅からも徒歩10分で、帰りの足を選べる。編集部が東京寄りの千葉で一か所選ぶなら、まずここを挙げます。

問い合わせ先として、ちば観光ナビには日蓮宗大本山正中山法華経寺の電話番号(047-334-3433)が載っています。出典: 千葉県公式観光サイト ちば観光ナビ『千葉の初詣スポット2026』

中山法華経寺(市川市中山)。京成中山駅から参道を歩いて約5分

那古寺:先着108人に絵馬

館山市の那古寺は、大晦日の23時過ぎから鐘を撞けます。先着108人には記念の絵馬が配られ、元旦0時からは世界平和を祈る護摩が焚かれ、住職の新年のあいさつがあります。

「事前申込制になる可能性あり」と注記されているのが要注意の点です。房総まで出かけてから申込制だったと知るのは避けたいところ。12月に入ったら公式の案内を確かめてから計画を立ててください。出典: 千葉県公式観光サイト ちば観光ナビ『千葉の初詣スポット2026』

いすみ市の清水寺と飯縄寺

いすみ市岬町には、慈覚大師円仁の開基と伝わる天台宗の寺が二つあります。坂東三十三観音の第32番札所である清水寺は23時35分頃から先着順、飯縄寺は一般の参拝客も鐘を撞けると紹介されています。どちらも駅から歩くと35〜50分かかり、深夜は車でないと現実的ではありません。

飯縄寺は12月15日の「煤取り開帳」でも知られ、火防・盗防のお札を求める参拝者が集まります。同じいすみ市の行元寺は、除夜の鐘について「未定」とされていました。出典: 千葉県公式観光サイト ちば観光ナビ『千葉の初詣スポット2026』

“近くのお寺”で撞けるか、調べる順番

有名な寺の行列より、歩いて行ける近所の寺で静かに撞きたい。そう考える人も多いでしょう。ただ、町の寺の除夜の鐘は檀家向けに行われることも多く、ネット上に案内が出ていない寺も少なくありません。

  1. 区や市の観光協会のページを見る(品川区のように区内の除夜の鐘をまとめている地域がある)
  2. 寺の公式サイトや掲示板で、12月の行事予定を確かめる
  3. 案内が見つからなければ、日中に寺を訪ねたときか電話で「一般の人も撞けますか」と聞く

近年は、深夜の鐘を見直す寺も出ています。品川区の天妙国寺は2022年から夕方の「年送りの鐘」に切り替え、東海寺は一般の鐘撞きを行わなくなりました。「去年は撞けた」が今年も通じるとは限りません。出典: しながわ観光協会『品川区の「除夜の鐘」』

住んでいる地域の寺は東京都の神社・お寺・千葉県の神社・お寺の一覧から、宗派や最寄り駅で絞り込めます。

大晦日の夜、何時に家を出る?

鐘の時刻から逆算すると、出発は意外と早くなります。整理券のある池上本門寺を例に、夜の流れを組み立てるとこうなります(時刻のうち、寺の行事は公式の案内、それ以外は編集部の想定です)。

大晦日の夜の流れ(池上本門寺に行く想定)
  • 〜22時
    夕食と年越しそば
    移動の前に済ませておくと、列で空腹にならない
  • 22時台
    現地に着く
    鐘楼の場所を先に確かめる
  • 23時
    整理券の配布
    池上本門寺の案内では鐘楼前で先着600名
  • 年またぎ
    鐘を撞く
    整理券の番号順。撞いたら合掌して一礼
  • 元日0時以降
    そのまま初詣
    本堂(大堂)にお参りし、帰りの電車を確認

出典: 池上本門寺『年間行事』(整理券の時刻・人数)

真冬の夜の屋外で、長く並ぶつもりで支度をしておくのが無難です。手袋・カイロ・足元の防寒は必須と考えてください。鐘を撞くときは手袋を外す寺もあるので、すぐ脱げるものが便利です。

撞く前後の作法に決まった型はありません。

多くの寺で、撞く前に鐘に向かって合掌し一礼、撞いたあとにもう一度合掌、という流れが見られます。寺での基本の振る舞いはお寺の参拝作法でも書きました。鐘を撞いたら、境内の本堂へのお参りも忘れずに。鐘はあくまで、本尊に年越しを報告する行事の一部です。

鐘のあと、初詣までつなげる回り方

除夜の鐘と初詣を一晩で済ませるなら、同じ寺で続けるのがいちばん無理がありません。

  • 品川コース: 夕方に天妙国寺で年送りの鐘 → 夜に品川寺で0時からの鐘と初詣(どちらも青物横丁駅から徒歩5分以内)
  • 池上コース: 池上本門寺で鐘を撞き、そのまま大堂にお参り
  • 市川コース: 中山法華経寺で鐘を撞き、三が日の新年特別祈祷会にあらためて参る

品川コースは夕方と深夜で二度出かけることになりますが、子どもは夕方の鐘だけ、大人は夜も、と分けられるのが利点です。

千葉で年明けの初詣先を探しているなら、成田山新勝寺を含む県内の候補を千葉県の初詣おすすめ神社・お寺にまとめています。正月限定の御朱印を目当てに回るなら千葉県の御朱印おすすめ社寺もどうぞ。初詣の期間の考え方は初詣はいつまで?松の内と参拝作法で書きました。

神社で年を越す派の人は、大晦日の夕方に年越の大祓と茅の輪の作法を受けてから寺の鐘へ、という順番もあります。正月飾りの準備がまだなら門松・しめ縄はいつから飾る?も参考になるはずです。

出かける前に、よく聞かれること

Q
子どもだけで鐘を撞かせてもらえますか?
A

寺によって扱いが違い、案内に年齢の決まりを書いていない寺も多くあります。深夜の境内は暗く混み合うので、子どもは大人と一緒に撞くか、天妙国寺のように夕方に鐘を開放する寺を選ぶほうが安心です。

Q
喪中でも除夜の鐘を撞きに行っていいですか?
A

除夜の鐘は寺の行事で、神社の参拝のような忌中の考え方とは別に扱われることが多いものです。ただ家や地域の考え方もあるので、気になる場合は喪中の初詣の考え方を読んだうえで、菩提寺か訪ねる寺に聞いてみてください。

Q
2026年の大晦日の整理券や時間は、いつ分かりますか?
A

例年、各寺の公式サイトや自治体・観光協会のページで12月に案内が出ます。ここに載せた時刻や人数は前年までの案内なので、年によって変わることがあります。

Q
整理券がなくなったら、もう撞けませんか?
A

整理券の寺では、配り終えた時点で鐘つきの受付は終わると考えたほうがよいでしょう。境内で鐘の音を聞き、本堂にお参りすることはできます。確実に撞きたいなら、新井薬師や品川寺のように人数を広く取っている寺を候補に入れておくと安心です。

御朱印帳・参拝グッズを探す

お寺用・神社用の使い分けや選び方は本文で解説しています。

年末年始の行事をひととおり確かめたいときは、除夜の鐘はなぜ108回?とあわせて初詣はいつまで?松の内と参拝作法も読んでみてください。

参考・出典

参照日: 2026年10月23日

行事・作法関連
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全国の神社・お寺のデータベースを運営し、御朱印・参拝作法・年中行事・お墓・葬儀のマナーを、神社本庁・各宗派・寺社公式・自治体の情報にもとづいて解説しています。

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