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二礼二拍手一礼のやり方|出雲大社など四拍手の3社と違い

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「二礼二拍手一礼は大昔から変わらない決まり」。そう思われがちですが、神社本庁は、参拝作法は永い間の変遷を経て、いまの形が基本形になったと説明しています。

しかも、基本形はあくまで基本。出雲大社や宇佐神宮、新潟の彌彦神社のように、拍手を4回打つ神社もあります。

拝殿の前での動きを一つずつ分け、四拍手の神社ではどこが変わるのかを、各社の公式案内をもとに確かめていきます。(出典: 神社本庁『参拝方法』)

拝殿の前での動きは、6つに分けられる

拝殿の前に立ってから離れるまでを、動きの単位で並べるとこうなります。神社本庁の案内では、正式な呼び方は「再拝(礼)・二拍手・一拝(礼)」。一般に言う二礼二拍手一礼と同じものです。

拝殿の前での参拝の流れ(二礼二拍手一礼の神社)
拝殿の前での参拝の流れ(二礼二拍手一礼の神社)

お賽銭と鈴の順番について、神社本庁の『参拝方法』は特に決めていません。鈴のページには「鈴を鳴らし、おまいりをします」とあり、鈴のあとに拝礼する流れだけははっきりしています。

出典: 神社本庁『参拝方法』、神社本庁『参拝の際に鳴らす鈴について』

編集部は、お賽銭を先に入れてから鈴を鳴らす順をすすめています。理由は単純で、鈴を鳴らしたあとに財布を探すと、気持ちが整ったところで手元がばたつくから。とはいえ逆でも作法違反ではありません。

二礼・二拍手・一礼を、動作ごとに

神社本庁が示している具体的な手順を、そのまま3つの段に分けて見ていきます。

1. 二礼:腰を90度に折って、2回

神前に進んで姿勢を正し、背中を平らにして腰を90度に折ります。これを2回。

会釈のような浅いお辞儀ではなく、上半身がほぼ床と平行になる深さです。頭だけを下げると背中が丸まるので、腰から折る意識を持つと形が決まります。

出典: 神社本庁『参拝方法』

2. 二拍手:右手を少し下げて、肩幅に開いて2回

胸の高さで両手を合わせ、右手の指先を少し下にずらします。目安は第1関節くらい。そこから肩幅ほどに両手を開いて2回打ち、打ち終えたら指先を揃えます。

拍手は、柏の葉のように指を揃えて打ち合わせることから「柏手(かしわで)」とも呼ばれます。神社本庁は、柏手は神さまに誠の心を捧げ、ご加護への感謝を込めて打つものだと説明しています。

出典: 神社本庁『参拝方法』

お願いごとをするのは、拍手のあと指を揃えて手を合わせている間。

3. 一礼:最後にもう一度、深く

あらためて姿勢を正し、最後に1回、深くお辞儀をします。これで拝礼は終わりです。

終わったら拝殿の正面から少し脇へ下がり、後ろの人に場所を譲ります。混み合う時期は、祈る時間を短めにする気遣いもあると、境内の流れが滞りません。

段階動き回数神社本庁が示す形
二礼(再拝)腰を折る深いお辞儀2回背中を平らに、腰を90度
二拍手両手を打ち合わせる2回胸の高さ・右指先を第1関節ほど下げる・肩幅に開く
祈り手を合わせて心の中で―指先を揃えて手を合わせる
一礼(一拝)深いお辞儀1回あらためて姿勢を正して

出典: 神社本庁『参拝方法』

御朱印帳・参拝グッズを探す

お寺用・神社用の使い分けや選び方は本文で解説しています。

出雲大社・宇佐神宮・彌彦神社は「四拍手」

神社本庁は、全国的に再拝・二拍手・一拝を基本としながら、特殊な拝礼方法を行う神社もあり、その際は神社の作法に従うよう案内しています。代表的なのが、拍手を4回打つ神社です。

出典: 神社本庁『参拝方法』

神社作法公式・公的な案内で確認できたこと
出雲大社(島根県出雲市)2礼4拍手1礼ご本殿以外の社殿も同じ作法。5月14日の例祭(勅祭)だけ8拍手
宇佐神宮(大分県宇佐市)二礼四拍手一礼上宮・下宮では、3つの御殿それぞれの前で祈ることが推奨されている
彌彦神社(新潟県弥彦村)二礼四拍手一礼新潟県の観光案内が「全国でも珍しい」作法として紹介

出典: 出雲大社『よくあるご質問』、観光庁『地域観光資源の多言語解説文データベース』宇佐神宮 上宮、にいがた観光ナビ『越後一宮 彌彦神社』

出雲大社が4回打つ理由

出雲大社の『よくあるご質問』によれば、最も大きな祭典である5月14日の例祭(勅祭)では8拍手をします。「8」は古くから無限を表す数で、限りない拍手で神さまを讃える作法だといいます。

ただし8拍手は年に一度、例祭のときだけ。ふだんはその半分の4拍手で讃えていて、祈りや讃える心に差はない、と同社は書いています。

出典: 出雲大社『よくあるご質問』

4回は「多いほどよい」という話ではなく、8を基準にした数だというのが面白いところです。ご本殿だけでなく、境内の他の社殿でもすべて2礼4拍手1礼で、と明記されています。

出雲大社(島根県出雲市大社町杵築東195)

宇佐神宮は、3つの御殿それぞれに

大分県の宇佐神宮も、拍手は4回です。観光庁の多言語解説文では、一般的な二礼二拍手一礼と違い拍手を4回行うこと、上宮と下宮では中央の御殿だけでなく、3柱の神さまを祀る3つの御殿それぞれの前で祈ることが勧められていると説明しています。

出典: 観光庁『地域観光資源の多言語解説文データベース』宇佐神宮 上宮

つまり宇佐神宮の上宮だけで、二礼四拍手一礼を3回繰り返すことになります。時間に余裕を持って出かけたい神社です。

彌彦神社も同じ四拍手

新潟県の「越後一宮」彌彦神社も、参拝作法は二礼四拍手一礼です。にいがた観光ナビは、全国でも珍しい作法として紹介しています。所在地は新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦2887-2。(出典: にいがた観光ナビ『越後一宮 彌彦神社』)

各社の基本情報は出雲大社(島根県出雲市)、宇佐神宮(大分県宇佐市)、彌彦神社(新潟県弥彦村)のページにまとめています。周辺の社寺は島根県の神社・お寺一覧、大分県の神社・お寺一覧、新潟県の神社・お寺一覧からたどれます。

ふつうの神社と四拍手の神社、違うのは拍手だけ?

並べてみると、違いは拍手の回数に集中しています。お辞儀の回数も、手を合わせて祈る流れも同じです。

多くの神社出雲大社宇佐神宮
お辞儀(はじめ)2回2回2回
拍手2回4回(例祭のみ8回)4回
お辞儀(おわり)1回1回1回
境内の他の社殿各社の作法によるすべて2礼4拍手1礼上宮・下宮の3つの御殿それぞれで

出典: 神社本庁『参拝方法』、出雲大社『よくあるご質問』、観光庁『地域観光資源の多言語解説文データベース』宇佐神宮 上宮

迷ったときの判断の目安は、拝殿の前の掲示です。特別な作法をとる神社は、たいてい拝殿の近くに作法を書いた札を出しています。札がなければ二礼二拍手一礼で問題ありません。

ここは意見が分かれるところですが、私たちは、出雲大社の分社や分院でも「その社の案内に従う」でよいと考えています。本社と同じ作法とは限らないので、現地の掲示を優先してください。

やりがちな間違いと、気にしなくていいこと

作法を覚えたての頃に迷いやすいところを、気にすべきことと、そこまで気にしなくていいことに分けました。

拝殿に着く前から、離れるまで
  • 鳥居
    一礼してくぐる
    参道の中央は「神さまの通り道」とされ、端を歩く人が多い。ただし神社本庁は「厳格なきまりはありません」としている
  • 手水舎
    左手→右手→口
    柄杓に直接口をつけない。水盤に水を戻さない
  • 賽銭箱
    静かに入れる
    投げ入れない。出雲大社は注連縄に硬貨を投げるのは失礼だと明言
  • 拝殿
    鈴→二礼二拍手一礼
    特別な作法の掲示があれば、それに従う
  • 帰り
    鳥居を出て振り返り一礼
    急いでいるときは会釈だけでもかまわない

出典: 神社本庁『参道について』、神社本庁『参拝方法』、出雲大社『よくあるご質問』

鳥居や参道での振る舞いは鳥居のくぐり方と参拝の作法で、手水の手順も含めて詳しく扱っています。

お賽銭の額や語呂合わせは、作法ではない

「5円でご縁」「25円で二重のご縁」といった話は、出雲大社自身がはっきり否定しています。同社の『よくあるご質問』は、こうした語呂合わせを、根拠のない、おもしろおかしくするための作り話だと書いています。

出典: 出雲大社『よくあるご質問』

額に決まりがないことは神社本庁も同じ立場です。入れ方や金額の考え方はお賽銭の金額と入れ方にまとめました。

願いごとは、声に出しても出さなくても

祈るときの言葉に決まりはありません。神社本庁は、神道に特別な唱えことばはないとしたうえで、「祓え給い、清め給え、神ながら守り給い、幸え給え」と唱える場合もあると紹介しています。

また、言葉には霊力が宿るという言霊の信仰から、願いごとを声に出して唱える人もいる、とも書いています。小さく口の中で唱えても、心の中だけでも、どちらでもかまいません。

出典: 神社本庁『唱えことば』

編集部の考えでは、住所と名前を名乗ってから願いを伝える、というよく聞くやり方も、決まりではなく気持ちの問題です。

拍手の音が小さくても、失礼ではない

大きな音を出すことが目的ではありません。神社本庁の説明も、手の位置と開き方、回数を示しているだけで、音の大きさには触れていません。周りの人がよく響く音を出していても、焦らなくて大丈夫です。

二礼二拍手一礼をするのは、いつ・どこで?

拝殿の前だけの作法だと思われがちですが、使う場面はもう少し広くあります。逆に、二礼二拍手一礼をしなくてよい場面もある。整理するとこうなります。

場面するか考え方
本殿・拝殿の前する参拝の中心。特別な作法の掲示があればそちらに従う
境内の摂社・末社する出雲大社はご本殿以外の社殿も同じ作法で、と案内
家の神棚する人が多い神社本庁は、神棚を拝むときの唱えことばも紹介している
ご祈祷(昇殿参拝)神職の案内に従う玉串拝礼の作法も神社本庁『参拝方法』に載っている
鳥居・帰り道しない会釈か一礼で足りる

出典: 出雲大社『よくあるご質問』、神社本庁『唱えことば』、神社本庁『参拝方法』

境内に小さなお社がいくつも並んでいる神社では、全部を回る必要はありません。ただ、手を合わせるなら、本殿と同じ作法で一社ずつ。出雲大社は、八足門の前でご本殿にお参りしたあと、瑞垣(みずがき)の周りを左回りに進んで各社殿をお参りする順路を案内しています。

出典: 出雲大社『よくあるご質問』

朝夕に神棚へ手を合わせる家庭では、毎日の習慣として二礼二拍手一礼をしている人もいます。毎回きっちり90度でなくても、神棚の前で姿勢を正す。それだけで十分だと編集部は考えています。

お寺では拍手をしない

二礼二拍手一礼は神社の作法です。お寺では拍手を打たず、静かに手を合わせて一礼するのが一般的で、宗派やお寺によって作法が異なります。

たとえば東京の浅草寺は、合掌して「南無観世音菩薩」と唱えてお参りするよう案内しています。拍手の代わりに合掌、祈りの言葉はご本尊に向けたもの。神社とは、形も言葉も違うわけです。(出典: 浅草寺『よくあるご質問』)

うっかり拍手を打ってしまったら、どうするか。私たちは、気づいた時点で静かに合掌に切り替えれば十分だと考えています。慌てて謝ったりやり直したりするより、そのまま落ち着いて手を合わせるほうが、周りの参拝者の邪魔にもなりません。

神社とお寺が並んで建っている場所では、うっかり拍手をしてしまうこともあります。お寺の作法はお寺の参拝作法に、見分け方は神社とお寺の違いにまとめています。

ここが気になる、という声に

Q
出雲大社で、うっかり二拍手でお参りしてしまいました。やり直すべき?
A

出雲大社は、4拍手は8拍手の半分で、お祈りし讃える心に差はないと説明しています。気になるなら改めて2礼4拍手1礼でお参りすればよく、作法を間違えたことでご利益がなくなるといった案内はありません。

Q
ご祈祷を受けるときも、二礼二拍手一礼ですか?
A

ご祈祷では神職の案内に従います。玉串を捧げる玉串拝礼の作法は、神社本庁の『参拝方法』に載っているので、前もって目を通しておくと当日あわてない。申し込みや服装は厄払いの料金・服装・時期、初穂料の包み方は初穂料ののし袋の書き方で扱っています。

Q
御朱印は、拝礼の前と後のどちらにいただく?
A

参拝を済ませてからいただくのが基本です。受付の流れは御朱印のもらい方とマナーに、受付時間の目安は神社のお参りは何時まで?にまとめています。

Q
喪中のときも、同じ作法で参拝できますか?
A

拝礼の作法そのものは変わりません。喪中・忌中に神社へ行ってよいかは別の問題で、期間の目安と考え方は喪中に初詣は行ける?で扱っています。

Q
おみくじを引くのは、拝礼の後?
A

拝礼を済ませてから引く人が多く、順番の考え方はおみくじの順番と作法で整理しています。

覚えるのは、回数と掲示を見る習慣だけ

二礼二拍手一礼の形は、腰を90度に2回、右手を少し下げて2回、最後に深く1回。四拍手の神社でも、変わるのは拍手の回数です。

知らない神社では拝殿の前の掲示を見て、何も書かれていなければ二礼二拍手一礼。それで足ります。

御朱印帳・参拝グッズを探す

お寺用・神社用の使い分けや選び方は本文で解説しています。

参考・出典

参照日: 2026年10月25日

行事・作法関連
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全国の神社・お寺のデータベースを運営し、御朱印・参拝作法・年中行事・お墓・葬儀のマナーを、神社本庁・各宗派・寺社公式・自治体の情報にもとづいて解説しています。

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