PR

お寺の参拝作法とお焼香の手順|宗派別5派の回数と神社との違い

記事内に広告(アフィリエイトリンク)が含まれています。

「お寺では手を叩かないって本当?」「お焼香は何回つまむの?宗派で違うと聞いて不安」――お寺へのお参りや法事の前に、作法を確認しておきたい方は多いのではないでしょうか。

結論から言うと、お寺の参拝は「山門で一礼 → 手水で清める → 本堂でお賽銭・合掌して祈る(拍手はしない)→ 帰りに一礼」が基本の流れです。お焼香は「合掌・一礼 → 右手で香をつまむ → 香炉に入れる → 合掌・一礼」が共通の骨格で、違いが出るのは回数と、香を額に押しいただくかどうかの2点です。たとえば浄土真宗本願寺派は1回で押しいただかない、真宗大谷派は2回で押しいただかない、曹洞宗は2回(1回目だけ押しいただく)と、宗派の公式・寺院の案内で説明が分かれています。

この記事では、成田山新勝寺・浅草寺の参拝案内と、真宗大谷派・浄土宗・日蓮宗などの宗派公式サイト、各宗派の寺院公式の説明だけをもとに、お寺の参拝の流れと、お焼香の手順・宗派別の違いをまとめました。神社との違いや、お賽銭・服装・参拝時間の考え方もあわせて解説します。

この記事のポイント:①お寺では拍手(かしわで)を打たず、静かに合掌して祈る ②山門・総門では入るときと帰るときに一礼(成田山新勝寺の案内) ③お焼香の共通手順は「合掌・礼→つまむ→くべる→合掌・礼」 ④回数は宗派で違う(本願寺派1回・大谷派2回・曹洞宗2回・日蓮宗の一般参列者1回・浄土宗は決まりなし) ⑤迷ったら1回、心を込めて。葬儀では会場の案内に従えば失礼にならない

出典: 成田山新勝寺『知っておきたい参拝の仕方』、真宗大谷派(東本願寺)『葬儀・法事・お墓のこと』、浄土真宗本願寺派 光寿山正宣寺『お焼香の作法』、曹洞宗 澤龍山少林寺『曹洞宗の焼香の作法』、日蓮宗ポータルサイト『お焼香について』、浄土宗『よくあるご質問(焼香)』

  1. お寺の参拝作法とは?山門から本堂までの基本の流れ
    1. 1. 山門(総門)で一礼してから境内に入る
    2. 2. 手水舎で手と口を清める
    3. 3. 常香炉(香閣)で線香を供え、煙を受ける
    4. 4. 本堂でお賽銭を入れ、静かに合掌する
    5. 5. 御朱印・お守りは参拝のあとに
  2. お焼香とは?香を焚く意味と3つの形式
  3. お焼香のやり方|立礼焼香の基本手順(共通の流れ)
  4. お焼香の回数と作法の違い|浄土真宗・浄土宗・曹洞宗・日蓮宗
    1. 浄土真宗本願寺派(お西):1回・押しいただかない
    2. 真宗大谷派(お東):2回・押しいただかない
    3. 浄土宗:回数は決まっていない・眉間の高さに掲げる
    4. 曹洞宗:2回(1回目=主香は押しいただき、2回目=従香はそのまま)
    5. 日蓮宗:一般参列者は1回
    6. 真言宗・天台宗・臨済宗などは?
  5. 線香をあげる場合の作法|本数と寝かせ方の違い
  6. お寺と神社の参拝作法の違い|拍手・鳥居・お焼香を比較
  7. お寺の参拝マナーQ&A|お賽銭の金額・服装・参拝時間
    1. お賽銭はいくら?投げ入れてもいい?
    2. 服装に決まりはある?女性の場合は?
    3. 参拝できる時間は?
    4. 参拝後に眠くなるのはなぜ?
  8. お寺の参拝・お焼香で失敗しないための準備チェックリスト
  9. お寺の参拝作法・お焼香に関するよくある質問
  10. まとめ:お寺は「合掌して静かに祈る」、お焼香は宗派の違いを知って心を込めて
  11. 参考・出典

お寺の参拝作法とは?山門から本堂までの基本の流れ

お寺の参拝作法は、神社の「二礼二拍手一礼」のように全国共通で決まった形があるわけではありません。たとえば成田山新勝寺(千葉県成田市)の公式サイトでも、紹介している参拝方法は「必ずこうしなければならない」というものではなく一般的な一例だと明記されています。そのうえで、多くのお寺に共通する流れは次のとおりです。

お寺の参拝の基本の流れ(成田山新勝寺・浅草寺の案内をもとに作成。寺院により異なる)
お寺の参拝の基本の流れ(成田山新勝寺・浅草寺の案内をもとに作成。寺院により異なる)

1. 山門(総門)で一礼してから境内に入る

お寺の入口には山門(三門)や総門があります。成田山新勝寺『知っておきたい参拝の仕方』では、総門で一礼して境内に入り、帰るときも総門で一礼すると案内されており、「ここから先はお不動さまの御庭」と説明されています。門の敷居がある場合は踏まずにまたぐのが一般的です。帽子をかぶっている場合は、門をくぐる前に取っておきましょう。

2. 手水舎で手と口を清める

手水舎(お水舎)があるお寺では、参拝の前に手と口を清めます。浅草寺『お水舎での作法』では、柄杓で左右の手を清め、口をすすぐ流れが紹介され、柄杓に直接口をつけないよう注意が書かれています。手順は神社の手水とほぼ同じで、右手で柄杓を持って左手を清め、持ち替えて右手を清め、左手に受けた水で口をすすぎ、最後に柄杓を立てて柄に水を流します。

出典: 浅草寺『お水舎での作法』

3. 常香炉(香閣)で線香を供え、煙を受ける

本堂の前に大きな香炉(常香炉・香閣)があるお寺では、線香を供えて煙を受けます。成田山新勝寺『知っておきたい参拝の仕方』では、仁王門から階段を上がった香閣で煙を体にあて、心を浄めると案内されています。線香は備え付けのものを納め所で受けるお寺が多く、火は香炉の火種やろうそくからもらいます。線香の火を口で吹き消さず、手であおいで消すのが一般的なマナーです。

4. 本堂でお賽銭を入れ、静かに合掌する

本堂の前に進んだら、成田山新勝寺『知っておきたい参拝の仕方』の案内のように賽銭箱の前で一礼し、お賽銭を入れ、合掌してお祈りし、最後に軽く一礼します。お寺では拍手(かしわで)は打たないのが一般的です。鰐口(わにぐち)や鐘が下がっている場合は、お賽銭の前後に一度鳴らします。成田山の大本堂のように堂内に上がって参拝できるお寺もあり、その場合は靴を脱いで静かに上がり、ご本尊の前で合掌します。

合掌は、両手のひらと指をぴったり合わせ、胸の前で指先をやや上に向けます。数珠を持っている場合、浄土宗新聞『想う気持ちを“かたち”に 作法のキホン(上)』では、合掌するときは親玉が親指と人差し指の間に来るように二つの輪を両手にかけ、房を胸側に垂らす、焼香など合掌しないときは左手首に掛けると説明されています(浄土宗の場合)。

出典: 成田山新勝寺『知っておきたい参拝の仕方』、浄土宗新聞『想う気持ちを“かたち”に 作法のキホン(上)』

5. 御朱印・お守りは参拝のあとに

御朱印は「参拝した証」としていただくものなので、本堂にお参りしてから納経所・授与所へ向かいます。御朱印帳の選び方は御朱印帳の選び方、古いお守りやお札の返し方はお守りの返納方法で詳しく解説しています。帰りは山門を出たところで本堂の方へ向き直り、一礼して境内を後にします。

成田山新勝寺(千葉県成田市)。公式サイトで総門・香閣・大本堂での参拝の仕方を紹介している

御朱印帳・参拝グッズを探す

お寺用・神社用の使い分けや選び方は本文で解説しています。

お焼香とは?香を焚く意味と3つの形式

お焼香は、抹香(細かく刻んだお香)を香炉の火種にくべて、仏さまに香りをお供えする作法です。日蓮宗 大乗山法音寺『お焼香の意味と作法』では、お焼香の意味を①仏さまへのお供え ②自分と周りを清浄にする ③香りによって精進の力を増すの3つと説明しています。日蓮宗ポータルサイト『お焼香について』でも、お焼香は香りを供養として捧げる仏教の大切な行いで、何に香を捧げるのかを考えて心を込めることがいちばん大切とされています。

一方で、真宗大谷派(東本願寺)『葬儀・法事・お墓のこと』は「お香そのものや煙が尊いという考え方はない」として、香を額に押しいただいたり煙をあおいだりしないと説明しています。同じお焼香でも、宗派によって意味づけと所作が違うことを知っておくと、作法の違いに戸惑わずにすみます。

出典: 日蓮宗 大乗山法音寺『お焼香の意味と作法』、日蓮宗ポータルサイト『お焼香について』、真宗大谷派(東本願寺)『葬儀・法事・お墓のこと』

形式場面やり方のポイント
立礼焼香(りつれい)葬儀会場・本堂の椅子席焼香台の前まで進み、立ったまま焼香する
座礼焼香(ざれい)畳敷きの本堂・自宅での法事焼香台(経机)の前で座り、焼香してから立って下がる
回し焼香狭い会場・自宅香炉と香盒を載せたお盆が回ってくるので、自分の前に置いて焼香し、次の人に回す
立礼・座礼の手順は浄土真宗本願寺派 光寿山正宣寺『お焼香の作法』による。回し焼香は一般的なやり方

お焼香のやり方|立礼焼香の基本手順(共通の流れ)

宗派による違いを見る前に、どの宗派でもほぼ共通する骨格を押さえておきましょう。ここでは葬儀や法事で最も多い立礼焼香の流れです。

お焼香の基本手順(立礼焼香)
  • 1
    焼香台の手前で一礼
    順番が来たら焼香台の少し手前で止まり、ご遺族やご本尊に向かって一礼する
  • 2
    焼香台の前へ進む
    数珠は左手に持つか左手首に掛ける。香盒のふたが閉じていれば右手で外す
  • 3
    右手で香をつまむ
    親指・人差し指(・中指)で抹香を少量つまむ
  • 4
    香炉の火種にくべる
    宗派の回数どおりに入れる。押しいただくかどうかは宗派による
  • 5
    合掌・礼拝
    ご本尊(遺影)に向かって合掌し、一礼する
  • 6
    下がって一礼
    後ろに下がり、ご遺族に一礼して席に戻る

出典: 浄土真宗本願寺派 光寿山正宣寺『お焼香の作法』、日蓮宗ポータルサイト『お焼香について』、浄土宗『よくあるご質問(焼香)』

座礼焼香の場合も流れは同じで、焼香台の前で座ってから焼香し、終わったら立ち上がって下がります。浄土真宗本願寺派 光寿山正宣寺『お焼香の作法』では、立つ場合・座る場合とも左足から進み、右足から下がると説明しています。

お焼香の回数と作法の違い|浄土真宗・浄土宗・曹洞宗・日蓮宗

お焼香で宗派の違いが出るのは、主に「回数」と「香を額の高さに押しいただくかどうか」です。宗派の公式サイト、または同じ宗派の寺院の公式サイトで確認できた内容を一覧にしました。

宗派回数押しいただく?主な特徴出典
浄土真宗本願寺派(西本願寺)1回しない焼香前の合掌もしない。焼香後に合掌し念仏正宣寺
真宗大谷派(東本願寺)2回しない基本的に合掌せずご本尊を仰ぎ、香を2度入れてから合掌・念仏東本願寺
浄土宗決まりなし(1〜3回程度)する(眉間の高さまで)大勢のときは心を込めて1回でよい浄土宗
曹洞宗2回(多いときは1回)1回目のみ1回目=主香は押しいただく、2回目=従香はそのまま少林寺
日蓮宗一般参列者1回(導師は3回)記載なし合掌一礼→香をくべる→合掌一礼日蓮宗
各宗派・寺院の公式サイトより(2026年10月確認)。真言宗・天台宗・臨済宗などは宗派公式で回数を確認できなかったため、菩提寺や会場の案内に従ってください
宗派別 お焼香の回数(公式に回数が示されている宗派のみ)
出典: 正宣寺・東本願寺・少林寺・日蓮宗ポータルサイト

出典: 浄土真宗本願寺派 光寿山正宣寺『お焼香の作法』、真宗大谷派(東本願寺)『葬儀・法事・お墓のこと』、曹洞宗 澤龍山少林寺『曹洞宗の焼香の作法』、日蓮宗ポータルサイト『お焼香について』。浄土宗は回数の決まりがないためグラフに含めていません(浄土宗『よくあるご質問(焼香)』)

浄土真宗本願寺派(お西):1回・押しいただかない

浄土真宗本願寺派 光寿山正宣寺『お焼香の作法』によると、右手で香を一度だけつまんで香炉に入れ、そのあと合掌して「南無阿弥陀仏」と念仏を称え、礼拝します。香を額に押しいただくこと、香を入れる前に合掌すること、二回以上焼香すること、焼香の際に鏧(きん)や鈴(りん)を鳴らすことは行わない作法として挙げられています。線香は立てずに、短く折って火をつけ香炉に横に寝かせます。築地本願寺(東京都中央区)など本願寺派のお寺へお参りするときの参考にしてください。

真宗大谷派(お東):2回・押しいただかない

真宗大谷派(東本願寺)『葬儀・法事・お墓のこと』では、焼香台の前でご本尊を仰ぎ見て(基本的に合掌はしない)、左手を焼香卓に軽く添え、右手で香をつまんで香炉に2度入れます。香を額に押しいただいたり、煙をあおいだり身につけたりはしません。焼香後は指先で香盒の香の乱れを整えてから合掌・念仏し、頭礼して退きます。同ページでは、他宗派の葬儀でも大谷派の作法で焼香してかまわないとも説明されています。東本願寺(真宗本廟)は大谷派の本山です。

浄土宗:回数は決まっていない・眉間の高さに掲げる

浄土宗『よくあるご質問(焼香)』では、回数は厳密に決まっていないが1回から3回程で、大勢が焼香する葬儀・法要では心を込めて1回行うのがよいとしています。手順は、合掌・礼 → 右手の親指・人差し指・中指の3本で香をつまむ → 右手を仰向けにして左手を添える → 眉間の高さあたりまで掲げて香炉にくべる → 合掌・礼です。浄土宗善立寺『浄土宗のお焼香の仕方』では、この「おしいただく」は額に香を近づけるのではなく、両手を額の高さまで掲げて軽く頭を下げることだと補足しています。浄土宗の本山には知恩院、大本山には増上寺(東京都港区)があります。

曹洞宗:2回(1回目=主香は押しいただき、2回目=従香はそのまま)

曹洞宗の寺院である曹洞宗 澤龍山少林寺『曹洞宗の焼香の作法』では、焼香は2回が基本で、1回目(主香)は香を額のあたりに押しいただいてから炭にくべ、2回目(従香)は押しいただかずにそのまま焚くと説明しています。参列者が多い場合は2回目を省略して1回でもよいとされます。左手は常に右手の下に添えます。曹洞宗の大本山は永平寺で、山形県の曹洞宗のお寺は山形の曹洞宗のお寺でも紹介しています。

日蓮宗:一般参列者は1回

日蓮宗ポータルサイト『お焼香について』によると、導師は3回、一般参列者は1回とされ、焼香台の前で合掌・一礼 → 右手の親指と人差し指で抹香を軽くつまみ静かに火種に落とす → 再び合掌・一礼して席に戻る、という流れです。

真言宗・天台宗・臨済宗などは?

真言宗・天台宗・臨済宗などについては、今回、宗派の公式サイトで焼香の回数を示した資料を確認できませんでした。インターネット上には「○回」と紹介する記事もありますが、同じ宗派でも寺院や地域で異なることがあります。自分の家の菩提寺がある場合は菩提寺に、葬儀に参列する場合は会場の案内(司会者の「お焼香は1回で」などのアナウンス)に従うのが確実です。

迷ったときの考え方:自分の宗派の作法で焼香してかまいません(真宗大谷派も他宗の葬儀で自派の作法でよいと説明)。宗派が分からない・自分の宗派がない場合は、前の人にならって1回、心を込めて行えば失礼にはなりません。参列者が多いときに「1回で」と案内されたら、それに従いましょう。

御朱印帳・参拝グッズを探す

お寺用・神社用の使い分けや選び方は本文で解説しています。

線香をあげる場合の作法|本数と寝かせ方の違い

本堂や墓地、法事の場では、抹香ではなく線香を供えることもあります。基本は「ろうそくから火をつける → 手であおいで炎を消す(息で吹き消さない)→ 香炉に供える → 合掌・礼」です。浄土真宗本願寺派では、浄土真宗本願寺派 光寿山正宣寺『お焼香の作法』のとおり線香を立てずに短く折って火をつけ、香炉に横に寝かせて置きます。他の宗派の本数や立て方は寺院によって異なるため、お参り先の案内に従ってください。

お寺と神社の参拝作法の違い|拍手・鳥居・お焼香を比較

お寺と神社は、手水で清める・お賽銭を入れるなど共通点も多い一方で、拝み方に大きな違いがあります。神社の作法は神社本庁が示す「二礼二拍手一礼」が基本ですが、お寺では拍手を打たずに合掌します。詳しくは神社とお寺の違いと神社の鳥居のくぐり方も参考にしてください。

項目お寺神社
入口山門・総門で一礼(成田山の案内)鳥居の前で一礼
清め手水舎で手と口を清める(浅草寺の案内)手水舎で手と口を清める
お香・線香常香炉で線香を供え、煙を受けるお寺が多い基本的にない
拝み方一礼→お賽銭→合掌して祈る→一礼(拍手はしない)二礼二拍手一礼(出雲大社など四拍手の神社もある)
鳴らすもの鰐口・鐘鈴
唱える言葉宗派により念仏・お題目など(例:南無阿弥陀仏)特になし(祓詞を唱える方もいる)
授与品御朱印・お守り・お札御朱印・お守り・お札
出典: 成田山新勝寺『知っておきたい参拝の仕方』、浅草寺『お水舎での作法』、浄土真宗本願寺派 光寿山正宣寺『お焼香の作法』。神社側は一般的な作法

お寺の境内に鳥居がある(神仏習合の名残)など、両方の要素を持つ社寺もあります。その場合はお参りする建物が本堂(仏さま)か社殿(神さま)かで作法を切り替えると迷いません。川崎大師(平間寺)や浅草寺(東京都台東区)のように、境内に神社をおまつりしているお寺も少なくありません。

お寺の参拝マナーQ&A|お賽銭の金額・服装・参拝時間

お賽銭はいくら?投げ入れてもいい?

お賽銭の金額に決まりはありません。天台宗の法話でも、お賽銭は「有難う」という感謝の気持ちを表すものと説明されています。金額の語呂合わせ(「ご縁=5円」など)にこだわる必要はなく、静かに賽銭箱へ入れるのがマナーです。遠くから投げ入れるのは避けましょう。近年はキャッシュレスのお賽銭に対応しているお寺もあります。

出典: 天台宗『法話集 お賽銭(さいせん)』

服装に決まりはある?女性の場合は?

観光や日常のお参りなら普段着でかまいませんが、本堂に上がる・ご祈祷を受ける・法事に参列する場合は、肌の露出が少ない落ち着いた服装が安心です。堂内では靴を脱ぐので、素足は避けて靴下を履いていくとよいでしょう。女性はミニスカートやサンダルを避け、座っても気にならない丈のスカートやパンツを選ぶと座礼焼香でも困りません。ご祈祷の服装の考え方は厄払いの料金と服装でも解説しています。

参拝できる時間は?

境内に入れる時間・本堂が開いている時間・御朱印の受付時間は、お寺によって大きく違います。山門を夜間に閉めるお寺も多いため、参拝前にお寺の公式サイトで開門時間を確認しましょう。大みそかや初詣の時期は特別な時間帯になることもあります(除夜の鐘の意味・初詣の作法)。

参拝後に眠くなるのはなぜ?

「お寺に参拝したあと眠くなった」という声は検索でもよく見られますが、その理由を説明する公的な資料や宗派の公式見解は確認できませんでした。境内を長く歩いた疲れや、静かな空間で緊張がゆるんだことなどが考えられますが、特別な意味づけをする必要はありません。無理せず休憩を取りましょう。

お寺の参拝・お焼香で失敗しないための準備チェックリスト

  1. お参り先の宗派を確認する:お寺の公式サイトや山門の寺号標で宗派が分かる。宗派が分かればお焼香の回数の目安が分かる
  2. 開門時間・本堂の拝観時間を確認する:御朱印は受付終了時間にも注意
  3. 数珠を用意する:法事・葬儀では持参。合掌時は両手、焼香時は左手首か左手に
  4. 小銭を用意する:お賽銭・線香代用。両替を頼むのは避ける
  5. 服装を整える:本堂に上がるなら靴下を履く。法事は喪服や地味な平服
  6. 当日は会場・お寺の案内を優先:「お焼香は1回で」などの案内があればそれに従う

法事や葬儀でお寺にお願いする場合のお布施の目安はお寺に葬儀を頼む費用とお布施・四十九日のお布施の相場、喪中のお参りの考え方は喪中に初詣は行ける?で解説しています。

お寺の参拝作法・お焼香に関するよくある質問

Q
お寺で拍手(柏手)を打ってはいけませんか?
A

お寺では拍手を打たず、静かに合掌して祈るのが一般的です。成田山新勝寺の案内でも、賽銭箱の前で一礼し、お賽銭を入れて合掌し、お祈りしたあと軽く一礼する流れが紹介されています。拍手は神社の作法(二礼二拍手一礼)です。

Q
お焼香の回数が分からないときはどうすればいいですか?
A

自分の宗派の作法で行ってかまいません。宗派が分からない場合は、心を込めて1回行えば失礼にはなりません。浄土宗でも大勢が焼香する場では1回でよいとされ、曹洞宗も参列者が多い場合は1回でよいと案内されています。会場で回数の案内があればそれに従いましょう。

Q
お焼香で香を額に押しいただくのは正しいですか?
A

宗派によって異なります。浄土宗は眉間の高さまで掲げてからくべ、曹洞宗は1回目(主香)のみ押しいただきます。一方、浄土真宗本願寺派と真宗大谷派は押しいただかないと案内しています。どちらか迷う場合は、前の人や会場の案内にならいましょう。

Q
お焼香の前に合掌しますか?
A

宗派で違います。日蓮宗や浄土宗は、焼香台の前でまず合掌・一礼してから焼香します。浄土真宗本願寺派は香を入れる前の合掌はせず、焼香後に合掌して念仏を称えます。真宗大谷派も基本的に合掌せずにご本尊を仰いでから焼香します。

Q
お寺の山門では一礼したほうがいいですか?
A

決まりではありませんが、一礼するのが丁寧です。成田山新勝寺では、境内に入るときと帰るときに総門で一礼すると案内しています。帽子は門をくぐる前に取り、敷居は踏まずにまたぎましょう。

まとめ:お寺は「合掌して静かに祈る」、お焼香は宗派の違いを知って心を込めて

お寺の参拝は、山門で一礼し、手水で清め、本堂でお賽銭を入れて静かに合掌する(拍手はしない)のが基本です。お焼香は「合掌・礼→つまむ→くべる→合掌・礼」が共通の流れで、回数は浄土真宗本願寺派1回・真宗大谷派2回・曹洞宗2回・日蓮宗の一般参列者1回・浄土宗は決まりなし、押しいただくかどうかも宗派で異なります。分からないときは、自分の宗派の作法か、心を込めた1回で十分です。

お寺めぐりの予定を立てるなら東京都の神社・お寺・千葉県の神社・お寺、季節の行事は神社・お寺の年間行事カレンダー・節分の厄除けは神社とお寺どちら?もあわせてどうぞ。浄土真宗のお寺を訪ねる方は山形の浄土真宗のお寺も参考になります。

参考・出典

行事・作法関連
シェアする
和めぐり編集部をフォローする
この記事を書いた人
この記事を書いた人
アバター画像

全国の神社・お寺のデータベースを運営し、御朱印・参拝作法・年中行事・お墓・葬儀のマナーを、神社本庁・各宗派・寺社公式・自治体の情報にもとづいて解説しています。

和めぐり編集部をフォローする
タイトルとURLをコピーしました