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2025年版 お墓・埋葬の種類を完全網羅!費用相場・特徴・選び方の決定版|樹木葬から永代供養まで

お墓・埋葬・葬儀

そろそろお墓のことを考えたいけれど、種類が多すぎて何を選べばいいかわからない。

子供に迷惑をかけない埋葬方法はどれなのだろう。

このようにお悩みではないでしょうか。

近年、日本のお墓事情は劇的に変化しています。かつては先祖代々の墓石を建てるのが当たり前でしたが、現在は樹木葬が購入者の約半数近くを占めるなど、選択肢は非常に多様化しています。

しかし、選択肢が増えた分、永代供養墓と納骨堂の違いや、一般墓と合祀墓の費用の差など、複雑な用語やシステムに混乱してしまう方も少なくありません。用語の意味を正しく理解していないと、思っていた供養と違った、費用が予想以上にかかったといった後悔につながることもあります。

本記事では、お墓選びで失敗しないために最も重要な形態(ハード)と契約(ソフト)という2つの分類軸を用いて、お墓と埋葬の種類を徹底解説します。それぞれの費用相場、メリット・デメリット、そして最新のトレンドまで、プロの視点で詳しく紐解いていきます。これからお墓を探す方や、墓じまいを検討している方にとって、最適な選択をするための手引きとなれば幸いです。

  1. お墓・埋葬の種類を整理する「2つの軸」とは?
    1. 形態(ハード面)どこに、どのような形で埋葬するか?
    2. 契約・継承(ソフト面)誰が管理し、誰が継承するか?
  2. 形態別 お墓・埋葬の種類の詳細と特徴(ハード面)
    1. 一般墓(いっぱんぼ)
      1. 特徴と種類
      2. メリット・デメリット
      3. 費用相場
    2. 樹木葬(じゅもくそう)
      1. 種類と埋葬方法
      2. メリット・デメリット
      3. 費用相場
    3. 納骨堂(のうこつどう)
      1. 種類と仕組み
      2. メリット・デメリット
      3. 費用相場
    4. 合祀墓・合同墓(ごうしぼ・ごうどうぼ)
      1. 特徴と注意点
      2. メリット・デメリット
      3. 費用相場
  3. 契約形態別 「誰が守るか」による分類(ソフト面)
    1. 継承墓(一般墓所)
    2. 永代供養墓(えいたいくようぼ)
    3. 両家墓・個人墓・夫婦墓
  4. お墓を持たない選択肢(特殊な埋葬法)
    1. 散骨(さんこつ)
    2. 手元供養(てもとくよう)
    3. 送骨(そうこつ)
    4. デジタル墓・バーチャル供養
  5. 比較一覧表 費用と特徴で選ぶお墓の種類
  6. 最新トレンド分析|なぜ「樹木葬」が選ばれるのか?
    1. 家制度と現代家族のミスマッチ
    2. 墓じまいへの懸念
    3. コストパフォーマンス
  7. お墓・埋葬の種類に関するよくある質問(FAQ)
    1. 「無縁仏(むえんぼとけ)」とは何ですか?
    2. 散骨をする人はどれくらいいますか?
    3. お墓を移す(改葬・墓じまい)ことはできますか?
    4. 宗教・宗派は関係ありますか?
  8. まとめ:あなたに最適なお墓・埋葬の種類は?

お墓・埋葬の種類を整理する「2つの軸」とは?

お墓の種類を調べる際、多くの人が混乱してしまう原因の一つに、お墓の「形」と「契約のルール」をごちゃ混ぜにして考えてしまうことがあります。

例えば、「永代供養墓」という言葉を聞いたことがあると思います。これを「特定の形をしたお墓の名前」だと思っている方が多いのですが、実はそうではありません。「永代供養」とは、お墓の形ではなく、霊園や寺院が管理・供養を代行してくれる契約システムのことを指します。

日本のお墓を正しく理解し、自分に合ったものを選ぶためには、以下の2つの軸で分けて整理することが非常に重要です。

形態(ハード面)どこに、どのような形で埋葬するか?

1つ目の軸は、遺骨を収蔵する物理的な場所や形状の違いです。目に見える「お墓の形」と言い換えても良いでしょう。大きく分けて以下の4つに分類されます。

  • 一般墓:石のお墓を建てる伝統的なスタイル
  • 樹木葬:木や花の下に埋葬するスタイル
  • 納骨堂:屋内の建物の中に収蔵するスタイル
  • 合祀墓:他の方と同じ場所に埋葬するスタイル

契約・継承(ソフト面)誰が管理し、誰が継承するか?

2つ目の軸は、そのお墓を誰が守っていくのか、期間はどうするのかという契約の違いです。

  • 継承墓:代々の子孫が守っていく契約
  • 永代供養墓:霊園や寺院が代わりに守ってくれる契約
  • 両家墓・夫婦墓・個人墓:入る人を限定する契約

この2つの軸を組み合わせることで、お墓の正体が明確になります。例えば、「永代供養がついた樹木葬」や「継承が必要な一般墓」といった具合です。次章からは、それぞれの種類についてさらに詳しく解説していきます。

形態別 お墓・埋葬の種類の詳細と特徴(ハード面)

まずは物理的なお墓の形による分類を見ていきましょう。それぞれの特徴や費用相場、どのような人に適しているのかを具体的に解説します。

一般墓(いっぱんぼ)

墓石を建て、その地下にあるカロート(納骨室)に遺骨を納める、日本で最も伝統的なスタイルです。霊園やお寺の墓地にある区画(土地)の使用権を借り、そこに石材店に依頼して墓石を建立します。

特徴と種類

一般墓は代々受け継ぐことを前提として作られており、お盆やお彼岸に親族が集まり、故人を偲ぶ場所として機能します。家族の絆の象徴としての役割が強く、重厚感や格式を重んじる方に選ばれています。

墓石の形にはいくつかの種類があり、時代とともにトレンドも変化しています。

  • 和型墓石
    縦長の長方形をした、日本で古くから見られる伝統的な形です。「〇〇家之墓」や「先祖代々之墓」といった文字が刻まれることが一般的です。仏教的な意味合いが強く、格式高い印象を与えますが、近年では地震への懸念や洋風化の影響もあり、特に首都圏では減少傾向にあります。
  • 洋型墓石
    横長の背が低い形をした墓石です。芝生墓地やガーデニング墓地など、明るい雰囲気の霊園によく合います。視界が開けて圧迫感がなく、重心が低いため地震に強いというメリットがあります。表面には「愛」「絆」「ありがとう」といった好きな言葉や、花のレリーフなどを彫刻することも多く、現在の主流となっています。
  • デザイン墓石
    故人の趣味や職業、想いを反映した自由な形状の墓石です。ピアノ、バイク、将棋の駒、本など、故人が愛したものをモチーフにした墓石や、ガラス素材を使った芸術的な墓石などがあります。個性を大切にしたい方に人気です。
  • QRコード付き墓石(デジタル対応墓)
    近年登場した新しい形態です。墓石にQRコードが刻まれており、参拝者がスマホで読み取ると、故人の写真アルバムや動画、家系図、自分史などのデジタルコンテンツにアクセスできる仕組みです。物理的なお墓とデジタルの記録を融合させた次世代型のお墓と言えます。

メリット・デメリット

メリットとしては、やはり「家族の絆を確認できる場所」である点が挙げられます。遺骨を個別に、永続的に残すことができるため、心理的な安心感があります。また、広めの区画であれば多くの遺骨を収蔵できるため、先祖代々の遺骨をまとめて管理することができます。

デメリットは、費用の高さです。墓地を借りる永代使用料に加え、墓石代、工事費などがかかり、初期費用が高額になりがちです。また、建立後も年間管理費を支払い続ける必要があり、定期的な掃除や草むしりといった管理の手間もかかります。

費用相場

一般墓の費用相場は、全国平均で約150万円から300万円程度です。

内訳は、永代使用料(土地代)、墓石代、工事費などが含まれます。都心部の一等地や有名寺院ではさらに高額になることもあります。また、これとは別に年間管理費として5,000円から15,000円程度が必要になります。

樹木葬(じゅもくそう)

墓石の代わりに樹木や草花(シンボルツリー)を墓標として埋葬するスタイルです。「死後は自然に還りたい」という自然回帰への願いや、継承者不要で費用も抑えられる点から需要が急増しており、現在最も多くの人に選ばれている埋葬方法となっています。

種類と埋葬方法

樹木葬は、そのロケーションによって大きく2つのタイプに分けられます。

  • 里山型
    都市部から離れた山林など、自然に近い環境に埋葬するタイプです。人工物を極力排し、自然のサイクルの中で土に還ることを重視しています。ハイキングのような感覚でお参りに行くことになりますが、アクセスが不便な場所にあることが多いです。
  • 都市型(公園型)
    都心の霊園や寺院の境内に整備された、庭園や花壇のようなスペースに埋葬するタイプです。美しく手入れされた芝生や草花の下に眠ることができます。交通アクセスが良い場所が多く、お参りのしやすさを重視する方に人気です。

また、遺骨の埋葬方法にも違いがあります。

  • 個別埋葬
    一人ひとり、あるいは家族ごとに区画を分けて埋葬する方法です。小さなプレートなどの目印を置くことができ、特定に場所に向かって手を合わせることができます。
  • 集合埋葬
    シンボルとなる1本の大きな木の周りに、血縁関係のない複数人の遺骨を一緒に埋葬する方法です。個別のスペースは設けられませんが、その分費用は安く設定されています。

メリット・デメリット

最大のメリットは、継承者が不要であることです。多くの樹木葬は永代供養とセットになっているため、子供に管理の負担を残す心配がありません。また、一般墓に比べて費用が安く、宗教宗派を問わないケースがほとんどです。明るく開放的な雰囲気も人気の理由です。

デメリットとしては、一度埋葬すると遺骨を取り出せない場合があることです。特に、骨壺から出して土に直接埋葬するタイプの場合、後から「やっぱりお骨を別の場所に移したい」と思っても、土と混ざってしまっているため回収が困難です。また、代々受け継ぐことは想定されていないため、大人数の遺骨を納めるには不向きです。

費用相場

樹木葬の費用相場は、約30万円から80万円程度です。

個別の区画を使用する場合や、何体まで納骨するかによって価格が変動します。多くの場合、生前の管理費は一括払い、または不要となっており、購入後の追加費用がかからないのが一般的です。

納骨堂(のうこつどう)

遺骨を屋内の施設に収蔵するスタイルです。もともとはお墓を建てるまでの「一時預かり」の場所として使われていましたが、現在ではお墓の代わりとして恒久的に利用されるケースが増えています。特に土地の少ない都市部で急増しています。

種類と仕組み

納骨堂は、内部の設備や参拝方法によっていくつかのタイプに分かれます。

  • ロッカー式
    コインロッカーのように区切られた棚に、骨壺を個別に安置するタイプです。扉がついていることが多く、お供え物などは共有のスペースで行う場合と、個別の壇の前で行える場合があります。シンプルで費用を抑えやすいのが特徴です。
  • 仏壇式(霊廟型)
    上段に仏壇、下段に納骨スペースがある、上下二段構造の豪華なタイプです。屋内にありながら、家にある仏壇や一般墓に近い感覚で個別に手を合わせることができます。家族で利用するのに適していますが、スペースを広くとるため費用は高めです。
  • 自動搬送式(マンション型・デジタル参拝型)
    近年、都心部で増えている最新鋭のタイプです。参拝ブースでICカードをかざすと、バックヤードにある巨大な自動倉庫から、遺骨が納められた厨子(ずし)がベルトコンベアで目の前まで運ばれてきます。参拝スペースにはモニターが設置され、遺影や戒名、思い出の動画などが表示されることもあります。これを指して「デジタル墓」と呼ぶこともあります。
  • 位牌棚式
    ひな壇のような棚に位牌のみを並べて供養し、遺骨は別の場所(地下や奥の納骨室など)にまとめて安置する簡易的なタイプです。個別のスペースを持たないため、費用は非常に安価です。

メリット・デメリット

納骨堂のメリットは、天候や季節に関係なく快適にお参りができることです。屋内なので雨の日でも濡れることがなく、冷暖房も完備されています。また、駅近くのビル内にあることが多く、アクセスの良さは抜群です。草むしりや掃除などの管理も一切不要で、セキュリティもしっかりしているため安心です。

デメリットは、建物の老朽化リスクや災害時の対応です。将来的に建て替えが必要になった際や、運営母体の経営状況が悪化した場合の対応などを確認しておく必要があります。また、お盆やお彼岸などの混雑時には、参拝ブースの待ち時間が発生することがあります。

費用相場

納骨堂の費用相場は、約50万円から150万円程度です。

ロッカー式や位牌棚式であれば数十万円で済みますが、自動搬送式や仏壇式の場合は100万円を超えることも珍しくありません。年間管理費は1万円から2万円程度かかることが一般的です。

合祀墓・合同墓(ごうしぼ・ごうどうぼ)

最初から血縁関係のない他人の遺骨と一緒に埋葬される、大きな供養塔やモニュメントのことです。「永代供養墓」として販売されている安価なプランの多くは、最終的にこの合祀墓に入ることを指しています。

特徴と注意点

合祀墓の最大の特徴は、骨壺から遺骨を取り出し、他の方の遺骨と混ぜて埋葬するという点です。大きな地下カロートや土の中に散骨のような形で納められます。

そのため、一度納骨すると二度と遺骨を取り出すことができません。後になって「個別に供養し直したい」「分骨して手元に置きたい」と思っても不可能であるため、親族間でしっかりと話し合ってから決める必要があります。

メリット・デメリット

メリットは、圧倒的に費用が安いことです。個別のスペースを必要とせず、墓石も共有のものを使用するため、コストを極限まで抑えることができます。また、管理や掃除の手間も一切なく、後継者の心配も不要です。

デメリットは前述の通り、遺骨の個別性が失われることです。特定のお墓に向かって話しかけるという感覚は薄くなります。また、他人と同じ場所に眠ることに抵抗がある方には不向きです。

費用相場

合祀墓の費用相場は、約5万円から30万円程度です。

管理費は不要なケースがほとんどで、最初の一時金のみで永代にわたって供養してもらえます。

契約形態別 「誰が守るか」による分類(ソフト面)

お墓の形が決まったとしても、それを誰がどのように管理していくかという「契約」の内容を確認しないと、将来的にトラブルになる可能性があります。ここでは契約形態による分類を解説します。

継承墓(一般墓所)

いわゆる「普通の〇〇家のお墓」の契約形態です。

仕組みとしては、代々の子孫(長男など)が「墓守(名義人)」となり、永代使用料を払って土地を借り続け、毎年管理費を支払い続けます。お墓の使用権は、親から子、子から孫へと受け継がれていきます。

しかし、少子化や核家族化が進む現代においては、このシステムが維持困難になりつつあります。後継者がいなくなると管理費が未納になり、霊園側との連絡が取れなくなります。最終的には法律上の手続きを経てお墓は強制的に撤去され、中の遺骨は無縁仏として合祀されてしまいます。これが現在社会問題となっている「無縁墓」の問題です。

永代供養墓(えいたいくようぼ)

「永代供養」とは、家族に代わって霊園や寺院が責任を持って供養・管理してくれる契約のことです。

この契約の最大の特徴は、継承者がいなくても購入できる点です。子供がいない方、子供に迷惑をかけたくない方、生涯独身の方などに選ばれています。管理費の支払いは、最初に一括で支払うか、そもそも不要であるプランが多く、購入後の金銭的負担がありません。

注意が必要なのは、「永代」といっても「未来永劫、個別に残してくれる」わけではない点です。多くの契約では、「33回忌まで」「契約から50年間」といった一定期間は個別に安置されますが、期間終了後は合祀墓に移され、他の方と一緒に埋葬される仕組みになっています。契約内容をよく確認することが大切です。

現在では、「永代供養付きの樹木葬」や「永代供養付きの納骨堂」といった形で、ハードとソフトを組み合わせた商品が主流になっています。

両家墓・個人墓・夫婦墓

従来の「家単位」の枠組みを超えた、新しい契約形態です。

  • 両家墓
    例えば、一人っ子同士の結婚などで、お互いの実家のお墓を守る人がいなくなる場合に選ばれます。二つの家の遺骨を一つのお墓に納める形態で、墓石には「〇〇家・△△家」と両方の家名を彫刻します。これにより、一箇所で両家の供養ができ、管理の負担やお墓の維持費を軽減できます。
  • 夫婦墓・個人墓
    子供に継がせることを前提とせず、自分たち一代限り、または夫婦二人だけの単位で契約するお墓です。基本的には永代供養が付いており、死後は一定期間個別に供養された後、合祀されます。「子供はいるが、子供には子供の生活があるから負担をかけたくない」と考える親世代が自ら購入するケースが増えています。

お墓を持たない選択肢(特殊な埋葬法)

物理的なお墓という形を持たず、遺骨を自然に還したり、手元で管理したりする方法も認知されてきています。お墓の維持管理から完全に解放されたいと考える方に選ばれています。

散骨(さんこつ)

遺骨を粉末状(2mm以下)に砕き、海や山などの自然界に撒く葬送方法です。お墓という「場所」が残らないため、完全な自然回帰を望む方に適しています。

  • 海洋散骨
    船で沖合に出て、海へ遺骨を撒きます。遺族だけで船をチャーターする「個別散骨」と、複数の家族が乗り合わせる「合同散骨」、業者が代行して撒く「代行散骨」があります。海が好きだった方や、お墓を残したくない方に人気です。
  • 山林散骨
    所有者の許可を得た特定の山林(散骨場として整備された場所)へ遺骨を撒きます。注意点として、思い出の場所だからといって勝手に他人の私有地や国有林、公園などに遺骨を撒くことはできません。近隣住民とのトラブルや、死体遺棄罪などに抵触するリスクがあるため、必ず専門業者が管理する場所で行う必要があります。
  • 宇宙葬
    ロケットやバルーンに遺骨の一部を載せ、成層圏や宇宙空間へ打ち上げる散骨方法です。全骨ではなく、遺骨の一部をカプセルに入れて打ち上げることが一般的です。夢のある葬送として、生前に予約する方もいます。

手元供養(てもとくよう)

お墓に入れず、遺骨を自宅で管理する方法です。「自宅供養」とも呼ばれます。最愛の人とまだ離れがたい、お墓が遠くて通えない、といった理由で選ばれます。

  • 形態
    インテリアに馴染むようなデザイン性の高いミニ骨壺に入れたり、遺骨の成分を加工して人工ダイヤモンドやペンダントにして身につけたりする方法があります。仏壇を置かずに、リビングの棚に写真を飾って供養するスタイルが一般的です。
  • 注意点
    遺骨を自宅に置くこと自体は法律上問題ありません。しかし、将来的にご自身が亡くなった後、その遺骨をどうするか(誰が処分するか)という問題が残ります。最終的には、樹木葬や合祀墓に納めるか、散骨するなどして、遺骨の行き先を決めておく必要があります。

送骨(そうこつ)

遺骨をゆうパックなどの配送サービスを利用して寺院に送り、そのまま永代供養(主に合祀)してもらうサービスです。

背景には、遠方の実家の墓じまいをした後の遺骨の行き場がない、経済的に困窮していてお墓にお金をかけられない、身寄りがなく自分の死後の整理を頼める人がいない、といった事情があります。「究極の簡易形態」とも言えますが、安価で確実にお寺が供養してくれるため、現代のセーフティーネットとしての役割も果たしています。

デジタル墓・バーチャル供養

インターネット上の仮想空間にお墓を持つ、全く新しいスタイルです。

  • ネット霊園
    Webサイト上に故人の専用ページを作成し、プロフィール、写真、動画、メッセージなどを保存します。アクセスすることで、いつでもどこからでも故人を偲ぶことができます。お参りボタンを押すと線香のアニメーションが流れるなどの機能もあります。
  • メタバース墓地
    VR(仮想現実)空間内の霊園に、自分のアバターを使って訪れ、お参りをするスタイルです。現実のお墓と同じように区画を購入し、墓石のデザインを自由にカスタマイズできるサービスもあります。

ただし、これらはあくまで「お参りする場所」が仮想空間にあるだけで、物理的な遺骨を収納することはできません。現実世界の遺骨は、別途「合祀墓」に納めたり、「散骨」したりする必要があります。

比較一覧表 費用と特徴で選ぶお墓の種類

これまで解説した主要なお墓の種類を一覧表にまとめました。ご自身の予算や優先順位に合わせて比較検討してみてください。

分類名称費用相場 (目安)継承遺骨の個別性備考
一般継承墓150〜300万円必要あり伝統的。維持費と後継者が必要。
永代樹木葬30〜80万円不要期限付きで個別→合祀シェアNo.1。自然志向、コスパ良。
永代納骨堂50〜150万円不要期限付きで個別→合祀屋内型。ハイテク搬送式もあり。
永代合祀墓5〜30万円不要なし (最初から混合)最も安価。遺骨返還は不可。
特殊散骨10〜50万円不要なし (自然に還る)お墓が残らない。粉骨費用含む。
特殊手元供養数万〜数十万円(自分)あり最終的な遺骨の行き先検討が必要。

※費用は、永代使用料、墓石代、供養料などを含んだ概算です。地域や施設、グレードにより大きく異なりますので、必ず複数の見積もりを取ることをおすすめします。

最新トレンド分析|なぜ「樹木葬」が選ばれるのか?

2024年の最新調査(出典:鎌倉新書「第15回 お墓の消費者全国実態調査」)によると、購入されたお墓の種類の割合は以下のようになっています。

  1. 樹木葬:48.7%(約半数)
  2. 一般墓:21.8%
  3. 納骨堂:19.9%
  4. その他:9.6%(合祀墓、散骨など)

かつては当たり前だった「石のお墓(一般墓)」は今や少数派となり、樹木葬が圧倒的なシェアを誇っています。なぜここまで樹木葬が支持されているのでしょうか。その背景には、現代社会特有の3つの要因があります。

家制度と現代家族のミスマッチ

かつては「長男が家を継ぎ、先祖代々の墓を守る」というのが日本の常識でした。しかし、現代では核家族化が進み、未婚の方や子供のいない夫婦が増加しています。

また、子供がいても「娘しかおらず、全員嫁いでしまったため名字が変わった」「次男・三男だが、自分たち夫婦だけのお墓が必要になった」というケースも多くあります。従来の「〇〇家の墓」というシステムでは、こうした現代の家族形態に対応できなくなっているのです。

樹木葬や納骨堂の多くは、「家」単位ではなく「個」や「夫婦」単位での契約が可能であり、継承者を必要としないシステムであるため、現代のニーズに非常にマッチしています。

墓じまいへの懸念

「立派なお墓を建てても、将来誰も管理できず、荒れ果てて無縁仏になってしまうのではないか」という不安を持つ人が非常に増えています。

実際、地方の実家にあるお墓を維持できなくなり、高額な費用をかけて「墓じまい」をする人が急増しています。こうした苦労を見聞きしているため、「子供には同じ苦労をかけたくない」「最初から墓じまいが不要なお墓にしたい」という心理が働きます。そのため、最初から永代供養(管理不要・墓じまい不要)がセットになっている樹木葬が選ばれやすいのです。

コストパフォーマンス

経済的な理由も大きな要因です。一般墓を建てるには、土地代と墓石代で平均150万円以上の費用がかかります。さらに、毎年管理費を支払い続ける必要があり、法要のたびにお布施も必要になります。

一方、樹木葬は平均60万円程度で済むケースが多く、一般墓の半額以下で手に入ります。また、多くの樹木葬では管理費が初期費用に含まれている(一括払い)ため、購入後のランニングコストがかかりません。老後の資金に不安がある中で、お墓にかける費用を抑えたいという堅実な考え方が広まっています。

お墓・埋葬の種類に関するよくある質問(FAQ)

最後に、お墓の種類選びでよくある疑問や不安にお答えします。

「無縁仏(むえんぼとけ)」とは何ですか?

無縁仏とは、埋葬の「種類」ではなく、供養してくれる親族や縁者がいなくなってしまった「状態」を指す言葉です。

一般墓(継承墓)の場合、管理料が長期間未納になり、管理者側から連絡を取ろうとしても親族と連絡がつかなくなった場合、法律上の手続きを経てお墓は強制的に撤去されます。取り出された遺骨は、「無縁塚」と呼ばれる共同の埋葬場所に合祀されます。これが無縁仏です。

このような悲しい結末を防ぐために、最初から管理・継承が不要な「永代供養墓」を選ぶ人が増えています。

散骨をする人はどれくらいいますか?

テレビや雑誌などのメディアでは「自然葬ブーム」「お墓はいらない」といった特集で散骨がよく取り上げられます。しかし、実際の実施率は全体の2〜3%程度にとどまると言われています。

「お墓を持たない」という選択肢は知識として広まっていますが、実際にお骨を全て撒いてしまうことへの心理的な抵抗感や、親族からの反対などもあり、踏み切れる人は少数派です。多くの人は「何らかの形(樹木葬や納骨堂など)で遺骨を安置し、手を合わせる場所」を求めているのが現状です。

お墓を移す(改葬・墓じまい)ことはできますか?

可能です。現在あるお墓から遺骨を取り出し、新しい場所に移すことを「改葬(かいそう)」と呼びます。

ただし、重要な注意点があります。一般墓や納骨堂(個別期間中)からは遺骨を取り出して移すことができますが、「合祀墓」に納めてしまった場合や、「散骨」をしてしまった後は、遺骨を取り戻すことが物理的に不可能です。

将来的に改葬する可能性がある場合や、まだ迷いがある場合は、遺骨を個別に管理できるタイプを選んでおくのが無難です。

宗教・宗派は関係ありますか?

お墓の種類や運営主体によって異なります。

寺院の境内にある墓地(寺院墓地)の場合、そのお寺の檀家になること(入壇)が契約の条件となるケースが一般的です。その場合、葬儀や法要はそのお寺の宗派のやり方に従う必要があります。

一方で、最近増えている樹木葬、民営霊園、公営霊園、一部の寺院運営の永代供養墓などは「宗教不問」のところが多くなっています。これらは無宗教の方や、従来の宗派にとらわれたくない方に適しています。

契約前に必ず「過去の宗旨・宗派(実家の宗派など)」を問われるか、そして「購入後の付き合い(檀家になる必要があるか、寄付金が必要か)」について確認しましょう。

まとめ:あなたに最適なお墓・埋葬の種類は?

お墓・埋葬の種類を選ぶ際は、以下のフローチャートを参考に、ご自身の状況と照らし合わせてみてください。

  1. 跡継ぎはいますか?
    • いる、そして継ぐ意思がある:一般墓(継承墓)も選択肢に入ります。
    • いない、または子供に負担をかけたくない:永代供養がついたお墓(樹木葬、納骨堂、永代供養墓)を選びましょう。
  2. 予算はどれくらいですか?
    • 30万円以下:合祀墓または送骨
    • 30〜80万円:樹木葬
    • 100万円以上:一般墓または高級納骨堂(自動搬送式など)
  3. お参りのしやすさ・雰囲気を重視しますか?
    • 交通利便性重視・天候を気にしたくない:駅近の納骨堂
    • 明るい雰囲気・自然環境重視:樹木葬(都市型または里山型)

お墓は、亡くなった方が眠る場所であると同時に、残された家族が心の整理をつけ、故人とのつながりを感じるための場所でもあります。「形式」や「世間体」にとらわれすぎず、ご自身とご家族のライフスタイル、そして将来

お墓・埋葬・葬儀
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古都・京都に生まれ育ち、幼い頃から神社仏閣が日常の風景として傍らにありました。石畳の匂い、静寂に響く鐘の音、季節ごとに表情を変える庭園の美しさ。ガイドブックには載らない、肌で感じてきた日本の精神文化の奥深さを、言葉と写真でお届けします。

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